1月21日、ドナルド・トランプ米大統領は、暗号資産の市場構造に関する包括的な法案に「非常に近いうちに」署名したいと述べ、デジタル資産は政治的な優先事項であると同時に、中国との経済競争における戦略上の“戦場”でもあると主張した。
スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムに参加したトランプ大統領は、世界の指導者や金融業界の幹部に向けた幅広い演説の中で、自らの政権による暗号資産の採用は金融イノベーションにおける米国の主導権を維持する上で中核を成すものだと語った。
彼の発言は、ビットコインが9万ドルを超えて上昇し、米国での規制の明確化が資産クラスとしての正当性をさらに高めるとの楽観論を受けて上昇基調を強める最中になされた。
トランプ大統領は「イノベーションと貯蓄と資金調達を促進するために、私はアメリカが世界の暗号資産の首都であり続けるよう努めている」と述べた。
彼は、昨年署名したというステーブルコインに重点を置いたGENIUS法をその目標に向けた基礎的な一歩だと強調し、より広範な暗号資産市場構造のルールが間もなく法律化に近づいていることを示唆した。
トランプ大統領は「議会はビットコインを含む暗号資産の市場構造に関する立法に熱心に取り組んでおり、私は近いうちに署名したいと考えている」と語り、この取り組みは米国民が「金融の自由」を実現するための新たな道を切り拓くことになると付け加えた。
🇺🇸トランプ大統領、
暗号資産法案に「まもなく署名したい」と発言 👏 pic.twitter.com/dvHeVWrTxa— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) January 22, 2026
トランプ大統領は、自らが暗号資産を支持する背後にある政治的な計算を公然と認め、それが「多大な政治的支持をもたらした」と述べたが、地政学的な競争のほうがより重要な原動力であると強調した。
「中国もその市場を欲しがっていた。彼らがAIを欲しがっているのと同じだ。そして、われわれはその市場をほぼ掌握していると思う」と、彼は述べた。
また、ジョー・バイデン前大統領を批判し、民主党が暗号資産に対する姿勢をようやく軟化させたのは、いかに多くの有権者がデジタル資産を重視しているかに気づいた後、2024年の選挙戦の終盤になってからだと主張した。
「突然、彼らはそれをとても気に入ったが、手遅れだった。彼らはやらかしたんだ」と、トランプ大統領は皮肉った。
米国の暗号資産関連法案に対するトランプの支持
トランプ大統領の発言は、米国の議会が、トークンが証券法の対象となるのか、それとも商品法の対象となるのか、そして、どの機関がこの分野を監督するのかといった点を含め、暗号資産の規制方法を定義する待望の枠組みについて交渉を続けているなかでなされた。
現在、米上院は複数の委員会を通じて市場構造に関する法案を審議しているが、最終的な条文はまだ公表されておらず、条文修正の審議(マークアップ)は繰り返し延期されている。
暗号資産企業の支援する政治活動委員会は、2024年の選挙期間中に数億ドルを費やし、すでに2026年の中間選挙に向けて動員を開始している。
ダボスでのトランプ大統領のスピーチ中、ビットコインは8万9942ドルで取引されている。過去24時間で1%下落、取引量は600億ドル。7日間の高値である9万778ドルを約1%下回り、7日間安値の8万7902ドルを約2%上回る水準となっている。