Strike(ストライク)社の創業者兼CEOのジャック・マーラーズ氏は、ラスベガスで開催されたカンファレンス「ビットコイン2025」のステージで、同社におけるビットコイン担保型ローンの新システムを発表した。このサービスでは、一桁台という低金利が実現されている。
マーラーズ氏は基調講演の冒頭で、現代の経済における最大の問題を指摘した。法定通貨だ。
「ホールフーズで卵を買うのに一番良い時期は1913年だった。それ以降すべての時期にわたって、僕らは損をしている」と、マーラーズ氏は語った。
では、その解決策は何か?
「答えはビットコインだ。ビットコインは、誰にも発行できない通貨としてわれわれが合意したものだ。誰も印刷できず、僕の時間とエネルギーの価値を毀損することもできない。資産を保有する自由も、負債から解放される自由も、主権的に生きる自由も、そして未来や家族や大切なものを守る自由も、誰にも奪わせない。ビットコインは、それを実現するためにわれわれが発明した通貨だ」と、マーラーズ氏は明言した。
マーラーズ氏は観客に向けて力強いメッセージを送った。「すべてのドルをビットコインに替えてHODLすべきだ」と説きつつ、「人生を楽しむために、少しは使ってもいい」とも語った。
彼は最後に「永遠にHODLすることはできない」と締め括った。
マーラーズ氏は、ビットコインを担保にしたローンについて語るなかで、既存の銀行がビットコイン担保ローンに対して20%もの高金利を課していることに疑問を呈した。
「経済学者たちはみんな『ビットコインはリスクが高くて価格変動が激しい』なんて言っている。いや、そんなことはない。これは“マグニフィセント・セブン(米国の主要テック株グループ)”の1年間のボラティリティを示したものだ。中央のオレンジ色がビットコイン。決して突出してリスキーでもボラタイルでもない。アップルよりやや変動があるだけで、テスラよりはるかに安定している」と、チャートを指し示しながらマーラーズ氏は語った。
そして、「ビットコインが成熟するにつれて、ボラティリティは低下している。いまのビットコインのボラティリティはテスラ株と同程度だ。そんな資産を担保にして、2桁の利率を支払うべきではない」と続けた。
Strikeが新たに提供するビットコイン担保ローンでは、利率を9〜13%に設定するという。ローンの金額は1万ドルから最大10億ドルまでを想定している。
講演の最後にマーラーズ氏は、「くれぐれも責任をもって使ってほしい。これは“借金”だから。僕にとって、借金は“火”のようなもの。文明を温めることもできれば、家庭を暖かくすることもできる。でも、やりすぎれば家を焼き尽くしてしまう」と述べた。
そして、「人生は短い。旅に出よう。でもビットコインがあれば、その旅はもっとよいものになる」と結んだ。