スウェーデンのヘルステック企業であり、ビットコイン・トレジャリー企業でもあるH100 Group社は、チューリッヒに拠点を置くビットコイン・トレジャリー企業のFuture Holdings 社を買収する意向書(LOI)を締結した。
この契約合意は1月12日、「Bitcoin Magazine」に対して発表されたもので、 H100はFutureを完全子会社化することになり、北欧地域以外での初の本格的な事業拡大となる。
今回の買収案は、H100がビットコイン・トレジャリー機能を強化し、欧州の機関投資家とより直接的に関与してゆくという同社の目標に沿ったものだ。
スイスは、強固な通貨、資本市場の深い専門性、そして、洗練された債券投資家基盤を有する戦略的市場として位置付けられている。
昨年、アダム・バック氏は投資契約を通じてH100に関与するようになり、同社のビットコイン・トレジャリー戦略を支援するために2100万スウェーデン・クローナの転換社債型ローンを提供した。このローンは、最大で2億7700万スウェーデン・クローナまで拡大できるオプションが付いている。
近年、低金利環境を背景に、機関投資家はビットコインなどのデジタル資産を含む代替的な財務戦略を模索するようになっている。
Future Holdingsは、スイスにおいて機関投資家向けビットコイン・トレジャリー運用管理の分野で独自の地位を築いてきた。同社のガバナンス体制や資本市場での経験は、現地の規制に適合するよう設計されており、過去には株式公開(IPO)も検討していた。
このプロセスは実現には至らなかったものの、Futureをスウェーデンの上場企業であるH100のプラットフォームと統合することで、規制面と運営面での整合性を確保する新たな機会が生まれ、ビットコインへの透明性の高いエクスポージャーを求める機関投資家にとって魅力的なものになる可能性があると、同社は説明している。
H100の取引条件とタイムライン
意向書に記載された条件によると、H100はFutureの株式100%を、37万5000スイス・フランに加え、同社の現金残高を含めたかたちで取得する予定であり、現時点での総額は約60万スイス・フランとなる。
買収価格は新規発行されるH100株式を通じて支払われる予定で、その株価は契約締結直前の最終取引日の価格に基づいて算定される。取引の完了は、デューデリジェンス、規制当局の承認、最終的な取引契約の締結を条件としており、両社は2026年1月に署名およびクロージングを同時に行なう予定だ。
現在、H100はバランスシート上に1046 BTCを保有しており、同社によれば、北欧最大のビットコイン・トレジャリー企業である。また、同社はヘルスケアテクノロジー分野でも事業を展開しており、ヘルスケアおよびライフスタイル関連事業者向けにAIを活用したソリューションとプラットフォームツールを提供している。
Futureの買収は、H100の株式市場におけるプレゼンスを拡大するとともに、ビットコイン・トレジャリー戦略に関する機関投資家向けの専門性をさらに深化させることを目的としている。
H100のサンダー・アンダーセン会長は、スイス市場の戦略的重要性とFutureの現地での実績について言及した。「今回の取引は、H100のスイスへの進出を支えるものだ。Futureは現地での経験を活かしてくれるだろう。機関投資家が資本配分の新たなアプローチを模索するなかで、スイスは重要な市場であると考えている」と、アンダーセン氏は語っている。
Futureのリチャード・バイワース会長は、両社の能力を統合することの価値を強調した。「FutureとH100を統合することで、スイス市場における長期的な機関投資家の信頼性構築に不可欠だと私たちが考える、公開市場のプラットフォームとガバナンスの枠組みが形成される」と、バイワース氏は述べている。