ビットコインに特化した企業と広範なデジタル資産エコシステムにとって大きな進展として、世界的な指数プロバイダーであるMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社が算出・公表する指数の総称)はデジタル資産トレジャリー企業(DATCO)のレビューを完了し、同社の主要指数からDATCOを除外しないことを決定した。
MSCIは影響を受ける企業に対する現行の扱いは当面変更されないと述べており、すでにMSCI指数に組み入れられているDATCOは、既存の適格要件を満たし続ける限り、引き続き指数に含まれることになる。
MSCIは、一部のDATCOが通常は指数から除外される投資ファンドに類似しているのではないかと、機関投資家から懸念の声が寄せられていたことを認めた。
一方で、投資目的の企業と中核事業の一環としてデジタル資産を保有する事業会社を明確に区別するには、さらなる調査と市場の意見が必要だとも述べている。
その結果として、MSCIは、非事業会社の取り扱いについて広範な協議を開始する予定だが、当面の間はDATCOの除外、追加、規模に関する変更については見送る方針であると、同社の発表で明らかにされた。
🚨速報:MSCIは、マイケル・セイラー率いるStrategyを含むビットコイン・トレジャリー企業を、指数から除外しないと決定。 pic.twitter.com/h2zIsZDY5e
— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) January 6, 2026
今回の決定は、ストラテジー社のように資産の大部分をビットコインやその他のデジタル資産で保有する企業が、MSCIオール・カントリー・ワールド指数やエマージング・マーケット指数といった世界的な株式ベンチマークから除外されるのではないかという、金融市場や暗号資産市場で数カ月にわたって渦巻いていた懸念を覆すものだ。
この提案はMSCIが昨年末に初めて公表したもので、資産の50%以上をデジタル資産で保有する上場企業、すなわちDATCOを事業会社ではなくファンドに類似した組織として実質的に分類し、同社の主要指数への組み入れの対象外とする内容だった。
この枠組みは業界関係者や支持者から激しい批判を招いていた。
MSCIに対するストラテジーとビットコイン業界の反発
最大の上場ビットコイン・トレジャリー企業であるストラテジーおよび他のDATCOが、この議論の中心となっていた。
ストラテジーは、資産構成のみに基づいて企業を除外するのは「誤った判断」で「恣意的」であり、指数の中立性を損なう可能性があると主張し、MSCIに対して提案を撤回するよう正式に求めた。
ストラテジーは、MSCI株式指数委員会に宛てた公開書簡の中で、DATCOは受動的なファンドではなく事業会社であり、バランスシート上のビットコイン保有量だけで判断されるべきではないと強調した。
Bitcoin For Corporationsのような業界連合も支持を表明し、この動きは差別的だとして、DATCOの除外が実施されれば数十億ドル規模の受動的な資金流出と広範な市場の混乱を引き起こしかねないと警告した。
アナリストは、 MSCIが除外を実行した場合、ストラテジーだけでも最大28億ドルの資金流出が起こりうると予測しており、暗号資産トレジャリー全体での強制的な売却額ははるかに大きくなるとの試算も出ていた。
今回の決定により、こうした不確実性は解消された。MSCI指数におけるDATCOの地位は維持され、構造的な市場リスクとして懸念されていた指数連動型のパッシブ売りが引き起こされる事態は回避された。
市場の反応は迅速で、ストラテジーを含むデジタル資産の比重の高い企業の株式には、即座に安心感からの買いが入った。
ストラテジー株(MSTR)は、時間外取引でこのニュースが報じられると、7%以上急騰した。