ビットコイン市場が再び強さをみせるなか、10月20日、主要なビットコイン・マイニング企業の株価は急騰した。
本稿執筆時点で、Marathon Digital Holdings(NASDAQ: MARA)は7.97%上昇して21.13ドル、Riot Platforms(NASDAQ: RIOT)は11.21%上昇して22.28ドル、CleanSpark(NASDAQ: CLSK)は9.09%上昇して21.30ドルとなっている。
20日の取引時間中には、これら銘柄の一部で株価は10%以上も上昇した。
この上昇は、ビットコイン価格の反発と、マイナーの収益性およびAI(人工知能)関連戦略に対する投資家の信頼の高まりによるものだ。
CleanSparkは、同社にとって極めて重要な一歩となるAIとHPC(高性能コンピューティング)への進出を発表した。同社は、大規模なエネルギーおよびデータインフラを基盤として、リーディングテクノロジー企業としての地位を確立すると述べている。
その他の注目すべき上昇銘柄としては、Bitdeer Technologies(NASDAQ: BTDR)、Canaan Inc.(NASDAQ: CAN)、Coinbase(NASDAQ: COIN)などが挙げられる。いずれも、ビットコインが主要なサポートレベルを上回って反発したことを受け、力強い上昇を見せた。Canaanは、カナダのカルガリーでストランデッド(取り残された)天然ガスをビットコイン・マイニングとHPC用の電力に変換する実証プロジェクトを開始したことを受けて、株価が急上昇し、好調な月が続いている。
ビットコイン・マイニング株か、ビットコイン・トレジャリー企業株か?
ビットコイン・トレジャリー企業株とマイニング株は、このサイクルにおいて極めて重要な局面を迎えている。
ストラテジー社やメタプラネット社といった企業は、合計で100万 BTC以上(供給量の5%超)を保有しており、ビットコイン上昇の構造的な支柱としての役割を強固なものにしている。しかし、バリュエーション(評価額)は下落・縮小傾向にあり、ストラテジーの株価は同社のビットコインの純保有額とほぼ同水準にまで低下している。
これは重要な転換点を示している。トレジャリー企業の株価が停滞する一方で、マイナー株は急上昇した。Marathon Digitalは6カ月で61%、Riot Platformsは231%上昇、Hive Digitalは369%上昇し、WGMI Mining ETF(上場投資信託)は2024年9月以降、ビットコインを約75%上回るパフォーマンスを示している。
歴史的に、Marathonのようなマイニング企業の株はビットコインの大きな上昇相場を主導してきたが、最近の急騰は再び強気トレンドが始まったことを示唆している。
大手のビットコイン・マイニング企業は現在、ビジネスモデルの多様化を図って、AIとHPCへと軸足を移している。Core Scientific、Bitdeer、IREN、Hut 8、Cipher Mining、TeraWulfといった主要プレイヤーはこの転換を進めており、投資家の好意的な評価を受けて、株価が上昇している。この傾向は、マイニング業界がAI主導のデジタル経済を支える重要なプレイヤーへと大きく進化してゆくことを示唆している。
ここ2週間、ビットコインの価格は激しく変動しており、10月6日に12万6000ドル超の高値をつけた後、最近では10万4000ドルまで下落した。
この下落は地政学的緊張と市場調整によるもので、特に10月10日には米中貿易摩擦の激化を受けて10億ドル規模の売りが発生している。