Home市場ブラックロック幹部、ビットコインは「無視するには大きすぎる」 新ETF「BITA」を解説

ブラックロック幹部、ビットコインは「無視するには大きすぎる」 新ETF「BITA」を解説

ブラックロックの新ETF「BITA」は、保有する現物ビットコインETFにカバードコール戦略を重ね、毎月のインカム(分配金)を生み出す。

運用資産10兆ドル超を抱える世界最大の資産運用会社ブラックロックが、投資家に毎月のインカムをもたらすことを狙った新たなビットコイン上場商品を立ち上げた。同社のETF部門トップによれば、これはボラティリティを理由にビットコインから距離を置いてきた伝統的な投資家層を取り込むための一手だという。

ブラックロックの米国株式ETF部門責任者ジェイ・ジェイコブス氏は、今週取引を開始したiシェアーズ・ビットコイン・プレミアム・インカムETF(ティッカー:BITA)について、コインテレグラフの取材に応じた。同商品は、既存のiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)にカバードコール戦略を重ねるもので、従来のビットコイン投資とは異なる構造を持つ。

「投資家にとってのハイブリッド戦略と考えてもらえばいい」とジェイコブス氏は語る。「ビットコインの値上がり益を狙えると同時に、ビットコインからインカムを生み出すこともできる」

BITAはIBITを通じてビットコインのエクスポージャーを保有し、ポートフォリオのおよそ25〜35%についてアット・ザ・マネーのコールオプションを売る。そのオプション売却で得たプレミアムが、インカムとして保有者に分配される。

ジェイコブス氏によれば、この戦略は年15〜25%の利回りを目標とするが、実際の数値はその時々のビットコインのボラティリティ次第だという。これはブラック・ショールズのオプション価格モデルをそのまま当てはめたもので、ボラティリティが高いほどプレミアムも大きくなる。

そのトレードオフが、値上がり益の取り分に上限がかかることだ。

仮にビットコインが1年で10%上昇し、ファンドがその値上がり分のおよそ30%をオプションで売っているとすると、ファンドの価格リターンはおよそ7%になる。そこに15%のインカム分を加えると、トータルリターンは約22%に達する。ジェイコブス氏は、この特定のシナリオでは現物ビットコインを上回る数字だと指摘した。

ビットコインが大きく上昇する局面では、計算は逆に振れる。1年でビットコインが100%値上がりした場合、BITAの保有者が得るのは価格上昇分でおよそ70%、インカムで15%、合計で約85%となる。これは単純なロングポジションには及ばないが、ジェイコブス氏はこの結果を欠陥ではなく、受け入れたうえでのトレードオフだと位置づけた。

ビットコインのボラティリティを「特長」に変える

ジェイコブス氏の話の中心テーマの一つは、長く批判の的になってきたビットコインのボラティリティこそが、BITAのような商品を成立させているという考え方だった。オプションの価格はボラティリティの関数であり、ビットコインの歴史的に高いボラティリティは、カバードコールの売却から得られるプレミアムが大きいことを意味する。

「ボラティリティに主に左右されるオプションを売ることで、そのボラティリティを収益化しているわけだ」とジェイコブス氏は述べた。ビットコインの価格変動を参入の障壁とみてきた投資家にとって、この商品は別の見方を提示する。ボラティリティを、リスクの源ではなくインカムの源とみなすという見方だ。

ジェイコブス氏は、BITAの想定する投資家像をいくつか挙げた。一つは、資産クラスを問わず利回りを求めるインカム志向の投資家だ。もう一つは、弱気相場やもみ合い相場における長期のビットコイン保有者で、強気の姿勢は崩さないものの、その間のキャッシュフローを得たいと考える層である。

三つ目は、ジェイコブス氏がより機関投資家的だと評する層で、配分を正当化するためにこれまでキャッシュフローを生む資産を必要としてきたポートフォリオ・マネジャーたちだ。

「キャッシュフローを伴わない資産は、こうしたポートフォリオに組み入れるのが常に難しく、不可能とまでは言わないにしても容易ではなかった。ビットコイン、金、銀——キャッシュフローはゼロだ」とジェイコブス氏は語る。BITAは、そうした投資家にとってのこの計算式を変えるよう設計されている。

土台となるIBIT

ジェイコブス氏は、約2年半前のローンチ以降のIBITのより大きな軌跡についても言及した。同氏によれば、IBITの購入者のおよそ4分の3はiシェアーズ製品を初めて購入した人々であり、ビットコインETFが既存投資家向けの新しい「器」にとどまらず、より広いETFエコシステムへの入り口として機能してきたことを示しているという。

大手銀行のプラットフォームに属するファイナンシャル・アドバイザーは、それらのプラットフォームがIBITへのアクセスを開くまで、デジタル資産に触れることを制限されてきた。ジェイコブス氏は、この層を勢いを増す原動力の一つとして挙げた。それは、ミレニアル世代が稼ぎ盛りの年代に入り、投資可能な資産を積み上げていく中で、世代間の資産移転とも交わりつつある。

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  • Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。

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Micah Zimmerman
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Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。
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