Homeビジネスブラックロックが、BTCへの投資とカバードコール収益を組み合わせた新たなビットコインETFをローンチ

ブラックロックが、BTCへの投資とカバードコール収益を組み合わせた新たなビットコインETFをローンチ

ブラックロックは、iShares Bitcoin Premium Income ETFの「BITA」を立ち上げた。これは、現物ビットコインと「IBIT」へのエクスポージャーと、オプション売りを組み合わせることで、ビットコインの上昇余地の大部分を維持しながら、毎月の収益を生み出すカバードコール型のビットコイン・ファンドだ。

6月16日(米国時間)、ブラックロック社はiShares Bitcoin Premium Income ETF(NASDAQ:BITA)をローンチした。これは、現物ビットコインおよびiShares Bitcoin Trust ETF(IBIT)の株式を保有しながら、その保有資産の一部に対してコールオプションを売却することで、投資家に毎月の収益をもたらす新しいETP(上場取引型金融商品)だ。

このファンドは、保有するIBIT資産のおよそ25〜35%についてコールオプションを売却し、オプション・プレミアムを受け取り、そのプレミアム収入を毎月投資家に分配する。 

この仕組みにより、ビットコインへのエクスポージャーの大部分を維持しつつ、価格上昇の恩恵を受けながら、収益の流れを生み出すことができる。ブラックロックよれば、同社の顧客層の間でこのような組み合わせを求める声が増えているという。

ブラックロックのデジタル資産部門責任者であるロバート・ミッチニック氏は、「当社の顧客層のかなりの割合がビットコインに関心をもっている一方で、収益の創出にも非常に重きを置いている。BITAはこうしたニーズに応えるために開発されたもので、投資家はビットコインの値上がり益の大部分を享受しながら、利便性の高い上場商品というかたちで収益獲得の可能性を得ることができる」説明している

カバードコール戦略とは、資産を保有しながら、その保有資産の一部に対してコールオプションを売却することで、プレミアム収入を得る投資手法だ。 

相場が横ばい、あるいは緩やかな上昇局面では、このプレミアム収入がリターンを押し上げる。一方、強い上昇相場では、オプションを売却した(カバード)部分については上昇余地が制限される。なぜなら、発行者はオプションの権利行使価格(ストライク価格)で売却しなければならないからだ。

BITAは、現物ビットコインの直接保有とIBITの両方を通じてビットコインへのエクスポージャーを獲得する。IBITは世界最大のビットコインETPであり、2024年1月の上場以来、約490億ドルの資産を蓄積してきた。また、IBITのオプション市場は一日平均37億ドルの取引高を誇り、取引量で見ると全オプション商品の上位1%にランクインしている。ブラックロックは、この規模こそが機関投資家レベルの品質でこの戦略を実行するために不可欠であると説明している。

BITAのスポンサー手数料は0.65%で、IBITの0.25%より高いものの、Roundhill社のYBTCやNEOS社のBTCIといった他の収益創出型ビットコインETF(上場投資信託)よりは低い水準となっている。

本日16日にブルームバーグの番組に出演したブラックロック幹部のリック・リーデル氏は「ビットコインは最終的にはかなり上昇するだろう」と語った。

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税制上の構造がBITAを際立たせる

BITAの仕組みは、ビットコインとIBITを保有して税効率の高い成長を目指しながら同時にIBITに対するオプションを売却するというものだ。このオプションは米国税法第1256条契約として扱われるため、税制上有利な60/40ルールの適用対象となる。つまり、オプションのプレミアム収入から生じるキャピタルゲインについて、60%は長期、40%は短期のキャピタルゲインとして課税される。 

また、このパートナーシップ型の構造に投資する投資家は、発生したキャピタルロス(資本損失)をポートフォリオ内の他の部分で生じた利益と相殺するために活用できる可能性もある。さらに、短期・長期を問わず、利益はいずれもキャピタルゲインとしての性質を保持する。

このファンドは、1940年投資会社法ではなく、1933年証券法に基づいて登録されている。そのため、BITAは投資信託や従来型のETFを規制する枠組みの外で運営されることになる。

ブラックロックは誰のためにこの商品を開発したのか?

ブラックロックの米国株式ETF部門責任者であるジェイ・ジェイコブス氏は、このファンドが3つの異なる投資家層を対象としていると説明している。第一のグループは、配当株や債券以外の収益源を求める収益重視の投資家だ。 

第二のグループは、長期保有しているビットコインからキャッシュフローを生み出したいビットコイン保有者だ。第三のグループは、ビットコインや金(ゴールド)といった資産がそれ自体では収益を生み出さないため、これまで投資を避けてきた投資家だ。

ジェイコブス氏はCoinDeskに対して、「例えば、資産のかなりの部分をビットコインで保有しているものの、日々の生活を支えるための収入源も求めている人たちが、この層に当たるかもしれない」と語った

さらに同氏は、現在IBITを保有している投資家の一部がBITAへ移行する可能性はあるものの、このファンドはむしろ、現在ビットコインをまったく保有していない投資家を取り込むことを目的に設計されていると説明した。つまり、そのような投資家にとって、収益は「おまけ」ではなく、「投資するための前提条件」なのだ。

BITAは、カバードコール戦略を用いたビットコイン商品が注目を集めている市場に参入することになる。ゴールドマン・サックスは4月に、部分的なカバードコール戦略を活用した独自のBitcoin Premium Income ETFをローンチするための申請を行なった。ブルームバーグのアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、ゴールドマン・サックスの商品が7月1日ごろに有効になると予測している。

BITAの投入は、デジタル資産ETP市場におけるブラックロックの圧倒的な地位をさらに強化するものだ。同社は、2025年までに米国上場のデジタル資産ETPへの資金流入全体の約90%を獲得。現在は、デジタル資産ETP、トークン化流動性ファンド、ステーブルコイン準備資産管理を合わせて、1300億ドル超の資産を運用している。

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  • Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。

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Micah Zimmerman
Micah Zimmerman
Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。
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