ユタ州に拠点を置く医療サービス提供企業のKindlyMD, Inc.(NASDAQ:KDLY)は、ビットコイン・ネイティブな持株会社であるNakamoto Holdings Inc.との合併契約を締結した。本件は2025年5月12日に発表された。取引総額は7億1000万ドルで、私募増資および転換社債の組み合わせによって調達される資金を含んでいる。
BREAKING: David Bailey and holding company Nakamoto raises $710 million and announces merger with KindlyMD to establish #Bitcoin Treasury. pic.twitter.com/eCuJfemaQh
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) May 12, 2025
今回の合併により、ビットコインを中核に据えたトレジャリー戦略を掲げる上場企業が誕生する予定だ。資金調達の内訳は、1株あたり1.12ドルで実施される公開株式による私募増資(PIPE)を通じた5億1000万ドルと、2028年満期のシニア・セキュアード型転換社債による2億ドルとなっている。
BTC Inc.とNakamoto Holdingsの創業者であるデイビッド・ベイリー氏が、新会社の最高経営責任者(CEO)に就任する。一方で、KindlyMDの創業者ティム・ピケット氏は、引き続きユタ州内のクリニック4軒を中心とした医療サービス、疼痛管理、メンタルヘルスケア事業の運営を統括する。
Nakamoto Holdingsの創業者兼CEOであるベイリー氏は、「Nakamotoのビジョンは、ビットコインを世界の資本市場の中心に据えること。ビットコインを株式、債券、優先株、そしてあらゆる投資家が理解し保有できる新たなハイブリッド商品へと構造化し、世界中の取引所に上場させることがわれわれの使命だ」と述べている。
さらに、「Nakamotoは、未来に向けて加速するべく設計された世界初の上場コングロマリットを築いてゆく。歴史に名を刻んだ金融機関は、すべて創業者の名を冠してきた。メディチ、ロスチャイルド、モルガン、ゴールドマン、そして今日、われわれはその系譜に『Nakamoto』という名を掲げる」と続けた。
PIPEによる資金調達には、世界中から200名を超える投資家が参加。参加投資家には、Actai Ventures、Arrington Capital、BSQ Capital Partners、Kingsway、Off the Chain Capital、ParaFi、RK Capital、Van Eck、Yorkville Advisorsなどの機関投資家が名を連ねており、個人投資家としてはアダム・バック氏、バラジ・スリニヴァサン氏、ダニー・ヤン氏、エリック・セムラー氏、ジハン・ウー氏、リカルド・サリナス氏、サイモン・ゲロヴィッチ氏らが参加している。なお、転換社債の購入者は、Yorkville Advisorsが運用する投資ファンド「YA II PN, Ltd.」となっている。
両社の合意に基づき、KindlyMDの株式は、新しいティッカーシンボルが発表されるまで、従来通りNASDAQ市場で「KDLY」のまま取引が継続される予定だ。合併後の新会社の取締役会は、Nakamotoが指名する6名とKindlyMDが指名する1名で構成される。
合併には、NakamotoがBTC Inc.と締結しているマーケティングサービス契約の引き継ぎも含まれており、BTC Inc.はビットコイン・トレジャリー運用に関連したマーケティング支援を提供する予定だ。一方、KindlyMDの医療事業は、合併後も引き続きオピオイドの使用削減を目的とした統合型医療サービスに注力する。
また、合併にはKindlyMDの株主による承認を必要とし、通常のクロージング条件が適用される。その他の詳細については、米証券取引委員会(SEC)に提出予定のForm 8-KのCurrent Reportに記載される見通しだ。
「Bitcoin Magazine」の親会社であるBTC Inc.は、Nakamotoと共通の所有関係にあり、加えてNakamotoに対してマーケティングサービスを提供する契約上の関係にある。