ベンチャーキャピタル企業であるTrammell Venture Partners(TVP:トラメル・ベンチャー・パートナーズ)の最新調査によれば、ビットコイン・ネイティブなスタートアップの活動は引き続き成長をみせており、2021年から2024年にかけて初期段階の企業によって約12億ドルが調達された。2023年と2024年、暗号資産やテック系のベンチャーキャピタル市場全体が低迷したにもかかわらず、ビットコイン特化型スタートアップの設立と資金調達は堅調であり、特にプレシード段階(Pre-Seed:アイデアやプロトタイプ段階の起業フェーズ)で顕著だった。
TVPが発表した『Bitcoin-Native Venture Capital Landscape Research Brief(2024年版ビットコイン・ネイティブ・ベンチャーキャピタルの展望レポート)』によれば、2021年と比較して2024年のプレシード段階におけるスタートアップの取引件数は767%も増加しており、この分野が成熟し、持続可能なベンチャーカテゴリーとして定着しつつあることを示している。2024年単年でも、プレシード取引件数は前年比50%の増加を記録し、ビットコイン・ネイティブ・スタートアップ全体の取引件数も31.8%増加した。
「1年や2年分のデータであれば異常値とみなすこともできるが、ビットコイン・スタートアップのもっとも初期の形成段階において4年連続で前年比の成長がみられる以上、このデータは長期的かつ持続的なベンチャーカテゴリーとしての傾向を裏付けるものとなっている」と、TVPのマネージング・ディレクターであるクリストファー・カリコット氏は述べた。
TVPは「ビットコイン・ネイティブ企業」を、「そのプロダクトの成功が本質的にビットコインの成功と連動しており、かつビットコイン・プロトコル・スタック(ビットコインの基盤技術群)を中核的に活用している企業」と定義している。
暗号資産セクター全体ではベンチャーキャピタルの投資額が減少した一方で、TVPの調査結果は、ビットコイン特化型の投資がトレンドに反して成長していたことを示している。2024年には、ビットコイン・ネイティブ関連の資金調達取引がベンチャー投資活動全体に占める割合をさらに高めており、Draper Associates(ドレイパー・アソシエイツ)、Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)、Y Combinator(ワイ・コンビネーター)、Ribbit Capital(リビット・キャピタル)といった著名な機関系VCも参加している。
今回のTVPのレポートでは、分析対象からマイニング事業や後期段階の異例な大型取引を除外し、初期段階のソフトウェアおよびインフラ系スタートアップにフォーカスしている。データセットは2021年から2024年までの活動を含んでおり、ビットコインのスタートアップ・エコシステムに長期的に関与したいと考える資産配分者に対して、透明性の高い情報を提供することを目的としている。
レポート全文は、TVPの公式ウェブサイトからダウンロード可能だ。