ブラックロック社はビットコイン・プレミアムインカム戦略を推進しており、今後発表予定のiSharesビットコイン・プレミアムインカムETF(上場投資信託)のティッカーシンボルを公開した。ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏はXの投稿で、このファンドはティッカー「$BITA」で取引される予定であり、ブラックロックが既存のビットコインETFラインナップの“続編”商品として、この商品についてのS-1登録届出書の修正版を提出したと説明した。
またバルチュナス氏は、運用手数料はまだ設定されておらず、自身の「オーバー/アンダー」の予想では38ベーシスポイント程度だと付け加えた。正式な発売日はまだ決まっていない。
提案されているETFは、ビットコインへの直接的なエクスポージャーと、収益を生み出すオプション取引を組み合わせるように設計されている。
これまでの米国証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、この仕組みはブラックロックの現物ビットコインETFである「IBIT」の株式を含むビットコイン連動資産を保有しつつ、それらの保有資産に対してカバードコール・オプションを売却することを目的としている。この戦略は、費用控除後のビットコイン価格の動向を追跡しながら、「プレミアム収入」を生み出すことを目指している。
このファンドは、ブラックロックが機関投資家向けのビットコイン商品を、単なるパッシブな運用から、利回り重視の戦略へと拡大していくための広範な取り組みの一環である。これは、ビットコインへの投資機会を求めつつ、同時に従来の株式オプションファンドのようなポートフォリオ収益も求める投資家の需要の高まりを反映したものだ。
承認を経て上場されれば、このETFは米国で急速に拡大しているビットコインETF市場に新たな層を加えることになる。この市場では、資産運用会社は単なる現物取引へのエクスポージャーだけでなく、商品の構造や利回り機能で競争を繰り広げるようになっている。
モルガン・スタンレーもビットコインETF市場に参入
今年初め、ニューヨーク証券取引所が上場通知を発行したことを受け、モルガン・スタンレーは現物ビットコインETF「MSBT」の上場に向けて大きく前進した。承認されれば、MSBTは、資産運用会社ではなく、米国の大手銀行によって発行される初の現物ビットコインETFとなる。
この信託は、ビットコインをカストディで保管することで、証券口座を通じてビットコインへの直接的なエクスポージャーを提供するよう設計されており、株式は現物価格に連動する仕組みになっている。
Coinbase Custodyがコールドストレージで資産を保管し、BNY Mellonが管理業務、証券事務代行サービス、現金取引業務を担当する予定だ。この仕組みは、米国における既存の現物ビットコインETFと同様のものとなっている。
上場通知の直後には、提出書類によって競争力のある手数料体系が明らかになった。MSBTは年間0.14%の手数料で運用開始される見込みで、約0.25%の手数料を課しているブラックロックのiShares Bitcoin Trustなどの競合商品よりも低い水準となる。
この低水準の手数料は、数兆ドル規模の顧客資産と数千人のファイナンシャルアドバイザーを抱えるモルガン・スタンレーの資産運用プラットフォーム内でのビットコインETF導入を加速させる可能性がある。
これにより、従来のポートフォリオ全体におけるビットコインへのアクセスが拡大し、アドバイザーが顧客資産のごく一部をビットコインに配分するだけでも、機関投資家の需要が現物市場に流入する可能性がある。
ファンドの立ち上げ時には、およそ100万ドル相当の約5万株が初期投資として投入される見込みだ。これは、米国の現物ビットコインETFへの資金流入が好調を維持するなかで行なわれる。現物ビットコインETFは上場以来、数百億ドルの資金を集めており、採用の拡大は依然として大きな成長が見込まれる重要な領域となっている。