6月5日、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(Trump Media and Technology Group Corp.,:TMGT/Nasdaq、NYSE Texas:DJT)は、同社が計画するトゥルース・ソーシャル・ビットコインETFに関して、米証券取引委員会(SEC)にS-1登録届出書を提出した。
同社はトランプ大統領が創設したSNS「Truth Social(トゥルース・ソーシャル)」の運営元であり、今回の申請は、同社がビットコイン関連の金融商品事業に本格参入する動きとして注目されている。
このETFは、ビットコインを直接保有する形式で設計されており、ビットコインの価格パフォーマンスを追随することを目的としている。
提出されたS-1登録届出書には、「Truth Social Bitcoin ETF, B.T.は、ネバダ州に設立されたビジネストラストであり、その純資産に対する受益権を発行する。本トラストの資産は、主にカストディアン(保管機関)がトラストのために保管するビットコインで構成されている。本トラストはビットコインの価格パフォーマンスを概ね反映することを目指している」と記載されている。
このETFは、Yorkville America Digital, LLC(ヨークビル・アメリカ・デジタル合同会社)がスポンサーを務め、NYSE Arca(ニューヨーク証券取引所の電子取引プラットフォーム)に上場予定だ。ビットコインの保管業務は、指定カストディアンであるForis DAX Trust Company, LLCが担い、Crypto.comがETFの主要執行代理人および流動性プロバイダーを務める。
S-1には次のような記述もある。「ETFのシェアは随時一般公開される。公開時の価格は、ビットコインの市場価格およびNYSE Arcaでのシェア取引価格を反映して変動する」。
投資家にとって、このETFはビットコイン規制下における投資手段を提供するものだが、同トラストはデジタル資産に関連する以下のリスクについても警告している。
- 秘密鍵の喪失、盗難、またはセキュリティ侵害が発生した場合、ビットコインは永久に失われる可能性がある。
- ビットコインはブロックチェーンおよびインターネット技術に依存しているため、システム障害やサイバー攻撃などによる影響を受けやすい。
- ビットコインのマイニングに伴う高電力消費がもたらす環境問題や規制強化の動きが、市場の安定性に影響を与える可能性がある。
- ビットコイン・ネットワーク上でのフォーク(分岐)やプロトコルの不具合が発生した場合、資産価値に対する不確実性や価格の乱高下が生じる可能性がある。
こうしたリスクに対する注意喚起を行ないつつも、TMTGはビットコイン関連の事業展開を本格化させている。
先週ラスベガスで開催されたカンファレンス「Bitcoin 2025」のインタビューで、ドナルド・トランプ・ジュニア氏は、TMTGとTruth Socialが総額25億ドル規模のビットコイン・トレジャリー(企業準備資産)を導入することを発表した。
トランプ・ジュニア氏は「われわれは暗号資産に本気だ。ビットコインに本気で取り組んでいる」と述べ、「現在、3つの大規模な契約に取り組んでいる。これは金融の未来の始まりであり、その可能性は非常に大きいと確信している」と強調した。
翌日には、彼とエリック・トランプ氏に加え、アメリカン・ビットコイン社のエグゼクティブ・チェアマンで取締役のマイク・ホー氏、CEOのマット・プルサック氏、暗号資産メディア「Altcoin Daily」創設者のアーロン・アーノルド氏が集い、ビットコインの未来について意見を交わした。
エリック・トランプ氏は「従来の金融システムは崩壊している。しかし、突然現れた暗号資産がすべての問題を解決しようとしている。コストを下げ、スピードを上げ、安全性を高め、透明性を確保し、全体の機能性を向上させるはずだ」と語り、「みんながビットコインを欲しがっている。みんながビットコインを買っている」と、ビットコイン需要の高まりにも言及した。
