Home政治2026年の米国中間選挙に向け、暗号資産業界が5億1700万ドル規模の企業政治献金を牽引

2026年の米国中間選挙に向け、暗号資産業界が5億1700万ドル規模の企業政治献金を牽引

暗号資産関連企業は、2026年の米国中間選挙に向けて、企業による政治献金としては最大規模の金額を拠出しており、これまでに1億8900万ドルを献金している。

消費者擁護団体であるPublic Citizenの新たな報告書によると、暗号資産関連企業は単一の業界としては米国における最大の企業政治献金主体となっており、2026年の中間選挙に向けて1億8900万ドルを投じている。これは、2024年の大統領選挙の全期間を通じて費やした金額をすでに上回っている。 

暗号資産業界の政治献金額は、企業が2026年中間選挙に向けてこれまでに支出した総額5億1700万ドルのうち37%を占めている。ちなみに、この企業政治献金の総額は、2024年の選挙サイクル全体で記録された過去最高額4億6100万ドルをすでに上回っている。  

しかも、投票日まではまだ数カ月が残されている 

この報告書はPublic Citizen研究員のリック・クレイプール氏が執筆し、6月30日(米国時間)に公表された。報告書は、連邦選挙委員会(FEC)のデータに基づいており、連邦最高裁判所が「シチズンズ・ユナイテッド対FEC裁判の判決を下した2010年以降に企業が投じた選挙関連支出総額15億8000万ドルのうち約3分の1がこのわずか1回の中間選挙サイクルだけですでに支出されたことを明らかにしている 

暗号資産業界が先駆けとなった企業系スーパーPAC 

今回の政治献金急増の中心にあるのが、報告書が「企業至上主義型スーパーPAC (corporate supremacist super PACs)」と呼ぶカテゴリー、つまり政党への支持を軸とするのではなく、特定の業界の利益促進を目的として組織された政治活動委員会(スーパーPAC)だこの戦略は2024年に暗号資産業界が先駆けて始めたもので、現在では複数の業界へと広がりつつある。 

暗号資産業界にとっての主要なスーパーPACであるFairshakeは、今回の選挙サイクルで8260万ドルの企業献金を受け取っており、これは同団体の総資金1億3500万ドルの60%に相当する。Coinbase社Fairshakeに3300万ドル、Ripple Labs社は4850万ドルを献金した。 Fairshakeの共同責任者であり、アンドリュー・クオモ元ニューヨーク州知事の首席補佐官でもあったジョシュ・ヴラスト氏は、同団体が全米で暗号資産支持派の候補者を支援するために「積極的かつ的を絞った戦略」を構築していると述べた。 

ベンチャーキャピタル企業のAndreessen Horowitz社は、2024年にはFairshakeの主要な支援企業のひとつだったが、2026年の選挙サイクルでは重点を移動している。  

Andreessen Horowitzは、人工知能(AI)政策を中心とするスーパーPACのLeading the Futureに5000万ドルを献金した。Leading the Futureはこれまでに総額7510万ドルを調達しており、そのうち67%が同社からの献金で占められている。Andreessen Horowitzの共同創業者であるマーク・アンドリーセン氏とベン・ホロウィッツ氏からの個人献金も合わせると、同社の政治献金総額は1億1550万ドルに達している。 

業界特化型スーパーPACの3番目の例としては、Win for Americaが挙げられる。同団体は、オンラインスポーツベッティング企業のFanDuel社とDraftKings社からそれぞれ1950万ドルずつ、合計では4300万ドルの献金を受けている。Win for Americaの資金は、報告されている限り100%が企業献金によって賄われている 

MAGA Inc.も主要な受益者 

業界特化型のスーパーPAC以外にも、企業はドナルド・トランプ大統領が支持する候補者を支援するために設立されたスーパーPACであるMAGA Inc.にも多額の資金を拠出している。今回の選挙サイクルにおいて、MAGA Inc.は1億2060万ドルの企業献金を受けており、これは同団体が調達した総額3億4200万ドルの35%に相当する。 

Crypto.com社の親会社であるForis Daxグループは、MAGA Inc.に3500万ドルを献金し、同団体への企業献金額でトップとなった。その他の暗号資産関連企業からの献金としては、Gemini Trust Company社の440万ドル、Blockchain.com社の500万ドル、Ondo Finance社の210万ドルなどがある。 

Tools for Humanity社は、OpenAI社のサム・アルトマンCEOが立ち上げた生体認証関連のスタートアップだが、トランプ大統領就任式の数日前に500万ドルをMAGA Inc.に献金したその後、アルトマン氏は「政治からお金がなくなることを強く望んでいる」と公言している。 

また、OpenAI社長のグレッグ・ブロックマンとアンナ・ブロックマン夫妻は、MAGA Inc.に2500万ドル、Leading the Futureにも2500万ドルを献金した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ブロックマン氏とOpenAIのグローバル担当責任者であるクリス・レハネ氏がLeading the Futureの設立に関与していたと報じている。 

未公表の献金はさらに多い可能性も 

なお、5億1700万ドルという数字は、企業による政治活動のすべてを網羅しているわけではない。Meta Platforms社は、州レベルで進められているAI規制に対抗するため、連邦スーパーPAC以外の政治団体を通じて追加で6500万ドルを拠出している。また、Anthropic社はAIの安全性を重視する候補者を支援する団体に2000万ドルを拠出することを約束している。これらの資金は、FECの開示資料にはまだ反映されていない。  

さらに資金提供者の開示義務がない政治団体、いわゆるダークマネー団体の存在もあって実際の企業による政治献金の総額には大きな不確実性がある 

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  • Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。

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Micah Zimmerman
Micah Zimmerman
Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。
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