連邦税負担を教育資金へ振り向ける新たな試み
非営利団体の新たな取り組みであるビットコイン・スカラーズ・ファンド(BSF)は、本来であれば連邦政府の一般歳入となる資金の一部を、2027年までに初等・中等教育(K-12)段階のビットコイン教育へと振り向ける計画を発表した。同組織はX(旧Twitter)上でそのミッションを公開し、政府支援型の教育資金に代わる「現代的な選択肢」を提示している。
税額控除による「実質負担ゼロ」の寄付モデル
BSFの声明によると、同ファンドは2027年に施行予定の「One Big Beautiful Bill Act」を戦略的に活用する。この制度下では、承認された奨学金団体への寄付に対し、個人で最大1,700ドル、夫婦合算で最大3,400ドルの連邦税額控除が認められる。この仕組みにより、寄付者は自身の税負担を原資として、追加の自己負担を伴わずにビットコイン教育カリキュラムを直接支援できる。
具体的な例を挙げれば、8,000ドルの連邦税納税義務がある者が1,700ドルをBSFに寄付した場合、同額の税額控除を受けることで、最終的な総支出額を変えることなく、納税額の一部を教育現場へと再配分できる計算だ。
テキサス州を拠点とした次世代教育の展開
同組織は、テキサス州の初等・中等教育に特化した2,100万ドルの資金プールを構築するため、12,350人の寄付者(通称「ジェネシス12,350」)の募集を開始した。
提供される奨学金は、ビットコイン、オーストリア学派経済学、そして「自由のテクノロジー(Freedom Tech)」に関する講座を支援する。対象となるのは、Base58が提供する「Bitcoin at Work(shop)」認証プログラムを完了した提携校だ。このプログラムは、プロトコルレベルのハンズオン学習を教室に導入し、実践的な教育を提供することを目指している。
STRCによる「漏出ゼロ」の財務管理
BSFの運営において特徴的なのが、STRCを基盤としたとされる「Zero-Leakage Treasury(漏出ゼロの財務)」モデルだ。これにより運営オーバーヘッドを最小限に抑え、寄付金が教育コンテンツや学生のリソースに与える影響を最大化する。
公式サイトの説明によれば、STRCブリッジを利用して運営資金を自前で生成することで、一般的な非営利団体で発生する10%程度の事務手数料を回避。再配分された資金を、ほぼ100%の効率で教育現場へ届ける体制を整えている。
既存システムからの「オプトアウト」
BSFのアプローチは、現行の財政および教育システムに対する広範な不満への回答として位置づけられている。同組織は「政府の教育モデルは、我々が構築しつつある新しい世界に次世代を適応させられていない。今こそオプトアウト(脱退)の時だ」と指摘した。
創設者らは、ビットコインのジェネシスブロック誕生から18周年という節目にあたる2027年1月3日の正式ローンチに向け、支持者に対して寄付の開始と周知を呼びかけている。
「我々のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)は今日から始まる。戦争ではなく、教育に資金を投じよう」と、同グループは声明を締めくくった。