1月13日午後、ビットコイン価格は9万6000ドルの水準を一気に突破し、重要なレジスタンスゾーンを明確に上抜けた。これは、数週間にわたる不安定なレンジ内の値動きを経て、強気のモメンタムが再び高まっていることを示している。
本稿執筆時点で、市場データによると、ビットコイン価格は過去24時間でおよそ4.4%上昇し、9万6000ドル付近で推移している。
今回のブレイクアウトは、1月のもち合いレンジの上限を明確に超える動きとなった。ビットコイン価格は現在、週間高値付近で推移しており、買い手が短期的な市場構造の主導権を取り戻しつつあるため、7日間の安値である9万1700ドル付近から約5%上昇している。
こうした動きが見られるなか、米国上院農業委員会はデジタル資産市場構造に関するCLARITY法案の重要な条文審議を1月下旬まで延期した。一方で、上院銀行委員会での審議は依然として1月15日に予定されている。
上院農業委員会のジョン・ブーズマン委員長は、暗号資産の市場構造に関する立法を前進させるためのタイムラインを発表した。それによると、法案文書は1月21日水曜日の業務終了時までに公開され、委員会での審議は27日火曜日の午後3時に実施される予定だ。
ブーズマン氏は、このスケジュールについて、透明性と徹底的な審査を確保すると同時に、暗号資産市場の規制の明確化を図り、消費者保護と米国のイノベーションを支援することを目的としていると述べた。
今回の延期は、ステーブルコインに関する報酬の扱い、DeFi(分散型金融)の監督、SEC(米証券取引委員会)とCFTC(米商品先物取引委員会)の権限分担をめぐる意見の相違により、法案を前進させるための票が上院内で十分に確保できない可能性を示唆している。
なお、下院は2025年半ばに法案を可決しているが、上院の両委員会が承認しない限り、この法案は前進しない。
それにもかかわらず、ビットコインの取引は価格上昇と歩調を合わせて活発化しており、24時間の取引量は約550億ドルまで増加し、価格の上昇が加速するなかで新たな市場参加が見られるようになったことを反映している。
ビットコインの時価総額は約1兆9200億ドルに達し、デジタル資産市場における優位性を改めて強固なものにしている。流通供給量は現在1998万 BTC弱となっており、プロトコルで定められた上限の2100万 BTCに近づいている。
JUST IN: BITCOIN ROCKETS TO $96,000 🚀 pic.twitter.com/VtfiX8HKOe
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) January 13, 2026
ストラテジー株($MSTR)が急騰
13日、ストラテジー社(MSTR)の株価も大きく上昇、6.63%高の172.99ドルで取引を終えた。時間外取引でもさらに2ポイント上昇し、177ドルとなった。 これには、投資家がハイリスクでビットコインに連動した同社の戦略を引き続き織り込んでいることが背景にある。
前日の12日、ストラテジーは1万3627 BTCを約12億5000万ドルで追加購入し、総保有量を68万7410 BTCに引き上げたと発表している。
この購入は1月5日から11日の間に行なわれ、同社のアット・ザ・マーケット(ATM)方式の株式発行プログラムを通じて調達された資金で賄われた。このプログラムには、A種普通株(MSTR)および年利10%のシリーズA永久優先株である「Stretch(STRC)」の発行が含まれている。
ビットコイン価格の見通し
13日の急騰は、過去数カ月わたって何度も失敗してきたブレイクアウトの試みを経て起きたものだ。ビットコインはこれまで、9万4000ドル台半ばのレジスタンスを繰り返し試しながらも反落してきた。
この約1カ月間、ビットコイン価格はおおむね8万5000ドルから9万4000ドルのレンジでの低迷が続き、強気派が主導権を取り戻すには明確な上抜けが必要だとアナリストは警告していた。その動きが、いままさに始まったようだ。
ビットコイン価格が9万6000ドルを上回る水準で定着できれば、次の主要なレジスタンスゾーンは9万8000ドルから10万4000ドルの間となり、この水準はこれまで上昇モメンタムを抑えてきた。一方で、現在の水準を維持できなければ、かつてのレジスタンスから潜在的なサポートへと価格が反転する可能性もある。
このブレイクアウトは、投資家がインフレ動向、金利見通し、そして、米国の金融政策をめぐる政治的不確実性の高まりを引き続き見極めようとするなかで起きている。
政治面では、米司法省(DOJ)が米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対する刑事捜査を開始した。この捜査は、ホワイトハウスと米中央銀行との間で数カ月にわたって続いてきた確執をさらに激化させている。
パウエル議長によれば、司法省はFRBに大陪審の召喚状を送り、2025年6月に行なわれたFRB庁舎の25億ドル超におよぶ改修工事に関する証言に関連して、同氏を刑事告訴すると警告したという。
ここ数カ月、ビットコイン価格はマクロ経済情勢に反応して変動する傾向が強まっており、多くの市場参加者は政策の不安定性や長期的な通貨価値の希薄化に対するヘッジとしてビットコインをとらえている。
本稿執筆時点で、ビットコイン価格は9万6000ドル付近で推移している。
