このところ暗号資産市場は波乱の時期を迎えており、ビットコインが日々下落を続けるなか、多くの投資家が不安を募らせている。
しかし、グラント・カードン氏の投資会社であるCardone Capital(カードン・キャピタル)社は動じていないようで、先週300 BTCを購入したのに続き、さらに200 BTCを追加したと報じられている。カードン氏は、他者がリスクとみなすところにチャンスを見いだし、投資を倍増させている。
「Bitcoin Magazine」との最近のインタビューで、カードン氏は自身の見解を詳しく説明し、「お金」と「注目」はほぼ同じ「方程式」だと表現した。
彼は「自分のお金をどこかに保管しておく必要がある。貯金しても価値が下がってしまうから、それは保持にはならない」と語り、伝統的な貯蓄は時間の経過とともに富を目減りさせると主張した。
彼にとって優れたビットコイン戦略とは、単にビットコインを購入することではなく、思慮深い構造を通じてそれを増やしていくことにある。
カードン氏は、機関投資家レベルの不動産投資とビットコインの取得を融合させたモデルを構築した先駆者だ。彼は、暗号資産を直接購入する代わりに、慎重に選ばれた不動産から生まれるキャッシュフローを活用して、時間をかけてビットコインを購入している。
「基本的に、われわれの賃借人が建物の投資家のためにビットコインを買ってくれているようなものだ」と、彼は説明した。この投資の構造はまず保守的に始まり、ファンドの約15%をビットコインに割り当てるが、数年かけて不動産と暗号資産の比率をほぼ50対50にすることを目標としており、どちらの資産も時間の経過とともに価値を高めていくことを見込んでいる。
魅力的な価値保存手段としてのビットコイン
このアプローチは、ビットコインは魅力的な価値の保存手段だがキャッシュフローは依然として不可欠である、という実用的な哲学を反映している。
カードン氏はインタビューの中で、一部の熱心な投資家は全資産をビットコインに換えようとする一方で日常生活には流動性が不可欠だ、と警告する。彼の手法はこのギャップを埋め、投資家が収入の安定性を犠牲にすることなくデジタル資産へのエクスポージャーを得ることを可能にする。
投資の枠組みを超えて、カードン氏はビットコインをより広範な文化的転換の一部ととらえている。彼は富の創出と金融リテラシーを称賛し、中間層の快適な暮らしはインフレや経済的混乱に対する防御力にはほとんどならないと指摘する。
「あなたが快適さに慣れてきた瞬間、おそらくすべてを奪われるリスクにさらされている」と、彼は語った。供給量が限られ、強い検閲耐性をもつビットコインは、長期的な金融主権というヴィジョンに合致している。
カードン氏はまた、ビットコインへのアクセスのしやすさを強調する。彼のファンドに投資する人の多くは、これまでビットコインにかかわったことがなく、その複雑な技術的側面を習得することにほとんど興味がないという。
それを不動産のような有形資産と組み合わせることで、投資家は受動的にエクスポージャーを得ながら、学びを深めてゆくことができる。
彼は「私はビットコインについて何も知らない人たちをビットコインの世界に引き入れるつもりだ」と語り、イデオロギー的な純粋さよりも直感的で現実的な採用こそが重要であるという信念を強調した。
ビットコインの最近の価格動向
ビットコインは、史上最高値へのボラティリティの激しい急騰後、11万ドルから11万2000ドルの間を推移していたが、10月16日に10万7000ドル台後半まで下落した。市場心理は恐怖に支配されており、「Fear & Greed Index(恐怖・強欲指数)」は28/100。トレーダーの不安の高まりを示しており、ビットコインをレンジ内にとどめている。
「Advanced NVT Signal(高度ネットワーク価値対取引比率指標)」などのテクニカル指標は、ビットコインがネットワークアクティビティに対して一時的に過小評価されている可能性を示唆している。
一方、金(ゴールド)は引き続き上昇しており、ビットコインなどのリスク資産と伝統的な安全資産との乖離を浮き彫りにしている。