Home記事3つのシグナルが統計的に予測するビットコインの次の大きな動き

3つのシグナルが統計的に予測するビットコインの次の大きな動き

ビットコインの調整局面を3つのシグナルで読み解く。流動性、ステーブルコイン、そして金(ゴールド)が、このサイクルにおけるBTCの次の動きをどのように示しているのかを解説する。

このサイクルの多くにおいて、グローバル流動性はビットコインの価格変動を予測する上で最も正確な指標のひとつであった。マネーサプライの拡大とリスク資産の成長との結びつきは広く確立されており、ビットコインもそのシナリオに驚くほど忠実に従ってきた。とはいえ最近では、我々はビットコインの次の動きを予測する上で、統計的にさらに高い精度を持ついくつかのデータポイントに注目している。これらの指標を組み合わせることで、ビットコインの最近の停滞が短期的な一時休止なのか、それともより長い調整局面の始まりなのかをより明確に描き出すことができる。

ビットコイン価格トレンドはグローバル流動性の変化に左右される

グローバル流動性、特にM2マネーサプライとビットコイン価格の関係は無視できない。流動性が拡大すればビットコインは上昇し、逆に縮小すればビットコインは苦戦する傾向がある。

図1:グローバル流動性の拡大と縮小は、ビットコインの価格変動に大きな影響を与えてきた。ライブチャートを見る

現在のサイクル全体で測定すると、その相関性は驚異的な88.44%に達している。さらに70日間のオフセットを加えると相関性は91.23%にまで高まり、流動性の変化がビットコインの動きに約2カ月強先行することを意味する。このフレームワークは大局的なトレンドを捉える上で驚くほど正確であり、サイクルの下落局面はグローバル流動性の引き締めと一致し、その後の回復は流動性拡大の再開を反映している。

図2:グローバル流動性に10週間のオフセットを加えることで、現在のサイクルにおけるBTCとの相関性はさらに強まる。

それでも最近、顕著な乖離が見られている。流動性は上昇を続けており、ビットコイン価格の上昇を支えるシグナルを示しているが、ビットコイン自体は新たな史上最高値をつけた後に足踏みしている。この乖離は注視すべきであるものの、より大きな関係性を否定するものではない。むしろ、ビットコインがサイクルの他の局面と同様に、流動性環境に単に遅れて反応している可能性を示唆している。

ステーブルコイン供給が示すビットコイン市場の急騰シグナル

グローバル流動性がより広範なマクロ環境を反映する一方で、ステーブルコイン供給はデジタル資産に流入する準備資本をより直接的に示す。USDTやUSDCなどのステーブルコインが大量に発行されるとき、それはビットコイン、そして最終的にはより投機的なアルトコインに流れ込むのを待つ「火薬庫」を意味する。驚くべきことに、この相関性はM2を上回り、オフセットなしで95.24%に達している。ステーブルコイン流動性の大規模な流入は、常にビットコイン価格の急騰に先行、もしくはそれと同時に発生してきた。

図3:ステーブルコイン供給の急増は、歴史的にビットコイン価格の上昇に先行してきた。

この指標を強力なものにしているのは、その特異性である。金融システム全体をカバーするグローバル流動性とは異なり、ステーブルコインの成長はクリプト固有のものであり、この市場における直接的な潜在需要を表している。しかしここでも乖離が見られる。ステーブルコイン供給は積極的に拡大し、新高値を記録している一方で、ビットコインは調整局面にある。歴史的に見ると、このような乖離は長く続かない。なぜなら、この資本は最終的にリターンを求めてリスク資産に流れ込むからである。これが差し迫った上昇を示唆するのか、それともより緩やかな資本の回転を意味するのかはまだ不明だ。しかし相関性の強さを考慮すると、短期から中期にかけて最も重要な追跡指標のひとつであることは間違いない。

金が持つ高相関ラグによるビットコイン予測力

一見すると、ビットコインと金には一貫して強い相関性があるわけではない。両者の関係は不安定であり、ともに動くときもあれば乖離するときもある。しかし、グローバル流動性データに適用したのと同じ10週間の遅れを当てはめると、より明確な姿が浮かび上がる。このサイクル全体を通して、金に70日のオフセットを加えるとビットコインとの相関性は92.42%となり、グローバルM2そのものを上回る数値を示している。

図4:金市場に10週間のオフセットを適用すると、ビットコインとの相関性はさらに高まる。

両者の一致は際立っている。両資産はほぼ同時期に底を打ち、それ以降の大きな上昇や調整も似た軌跡をたどってきた。直近では、金が長期的な調整局面にとどまっており、ビットコインも同様に不安定な横ばいの動きを見せている。この相関が維持されるなら、ビットコインは少なくとも11月中旬まではレンジ相場にとどまる可能性が高く、金の停滞した値動きを反映する形になるだろう。しかし、現在の金はテクニカル的に強気の兆しを見せており、史上最高値更新に向けて動き出している。「デジタルゴールド」というナラティブが再び強まれば、ビットコインもまもなくそれに続く可能性がある。

図5:金は抵抗帯を突破し、史上最高値を更新するのだろうか?

主要市場指標が予測するビットコインの次の動き

グローバル流動性、ステーブルコイン供給、そして金(ゴールド)という3つの指標を組み合わせることで、ビットコインの次の動きを予測する強力なフレームワークが得られる。グローバルM2はとくに10週間のラグを加えることで、信頼できるマクロの基準点であり続けている。ステーブルコインの成長は、クリプト市場への新たな需要を示す最も明確かつ直接的なシグナルであり、その加速的な拡大は価格上昇への圧力が高まっていることを示している。一方、金の遅れた相関性は意外性があるが有用な予測レンズを提供しており、今後数週間のうちにブレイクアウトに至る前の調整期間を示唆している。

短期的には、これらのシグナルの合流は、流動性が背景で拡大を続ける一方で、ビットコインが金の停滞を反映する形で横ばいの動きを続ける可能性を示している。しかし、もし金が新高値を突破し、ステーブルコイン発行が現状のペースで続けば、ビットコインは年末に向けて強力な上昇局面を迎える可能性がある。現時点では忍耐が鍵となるが、データはビットコインの長期的な軌道に有利な基盤が維持されていることを示している。


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免責事項:本記事は情報提供のみを目的としたものであり、金融アドバイスではない。投資判断を行なう際は必ず自身でリサーチを行なうこと。

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  • Matt Crosby

    MattはBitcoin Magazine Proのリードアナリストとして、ビットコイン市場の動向に関する専門的な視点を提供しています。オンチェーン分析、マクロ経済のトレンド、そしてより広範な金融市場との交差点に注目しながら、短期および長期の展望に関するインサイトを発信しています。

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Matt Crosby
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