商品先物取引委員会(CFTC)委員長のマイケル・セリグは、暗号資産の市場構造法案「クラリティ(CLARITY)法」について、議会が7月4日の期限に間に合わなかった数日後もなお「手の届くところにある」と述べた。「我々はもうすぐそこまで来ている。これをやり遂げなければならない」と、セリグはFox Businessのマリア・バルティロモに語った。
一部のアナリストは、8月7日の休会までの法案可決の可能性を50%程度とみている。
クラリティ法は、デジタル資産の監督権限をCFTCと証券取引委員会(SEC)の間で分割する内容で、業界が長年求めてきた枠組みだ。下院は昨夏に可決済みだが、上院はまだ本会議採決を行っていない。
昨年12月に承認されたトランプ大統領の指名者であるセリグは、クラリティ法の実現を国家の競争力に関わる課題として支持する立場を示した。「暗号資産に関する連邦基準を持つことが重要だ」と述べ、州ごとに異なる規制のパッチワークが米国企業に打撃を与えてきたと指摘した。目標として確実性・明確性・消費者保護を挙げ、法案は超党派のものだと語った。「これを成立させなければならない」と付け加えた。
停滞の理由を問われたセリグは、法案に何を盛り込むかという範囲の問題を挙げた。民主党側はトランプ大統領とその家族、および彼らの暗号資産事業に関する倫理条項を求めており、セリグはこれを「注意をそらすもの」と評した。「倫理やその他の問題への踏み込みが多少あり、それが超党派法案という本来の好機を妨げているだけだ」と述べた。
民主党側はこうした条項を消費者保護として位置づけている。法案はほかにも、不正資金対策の規定や、ステーブルコイン法「GENIUS法」で再燃した論点——取引所がステーブルコイン残高に利回りを支払うことを認めるか否か——をめぐって対立を招いている。
上院銀行委員会のデジタル資産小委員会を率いるシンシア・ルミス上院議員は、交渉担当者が今月中の法案文公開と採決を目指していると明らかにした。同委員会はこの法案を15対9で可決させており、民主党から2名が共和党に加わった。議員らは、休会前に対応できなければ次の機会は数年先になりかねないと警告する。
予測市場とイランにも言及
バルティロモはセリグに、KalshiとPolymarketが過去1年で合計240億ドルの取引高を処理した予測市場についても尋ねた。
セリグは、CFTCがこの分野の規則を提案しており、管轄権をめぐって9つの州を提訴していると述べた。ホルムズ海峡付近での米国によるイラン攻撃時の市場動向については、暗号資産相場は底堅く推移しヘッジとして機能した一方、当局は石油・デリバティブ市場の秩序維持に努めたと語った。
クラリティ法の行方は、公開される法案文、上院採決、そして8月の休会まで数週間しか残っていないスケジュールにかかっている。