ストラテジー社(Nasdaq: MSTR)は約1億ドルで1,587ビットコインを購入し、同社のビットコイン保有総数は846,842BTCに達した。月曜朝に米証券取引委員会(SEC)へ提出された8-K報告書で明らかになった。
今回の購入は6月8日から14日にかけて執行され、平均取得価格は1ビットコインあたり63,024ドル。資金は同社クラスA普通株のATM(市場価格売却)プログラムを通じて調達された。先週、ストラテジーは約173万株のMSTR株を売却し、ATMプログラムで約2億900万ドルを調達した。6月14日時点で、同プログラムでは257億5,000万ドル相当のMSTR株が依然として利用可能となっている。
ストラテジーの846,842BTCは平均取得単価75,656ドルで取得されており、手数料・費用を含めた総額は約641億ドルにのぼる。
6万6,000ドル近辺の現在の価格水準では、同社は約80億ドルの含み損を抱える。この保有量は、上限が2,100万枚に固定されたビットコイン供給量の4%超に相当し、ストラテジーを企業として群を抜く世界最大のビットコイン保有者にしている。
ビットコイン購入に加え、ストラテジーは6月14日時点でUSD準備金が前週の10億ドルから11億ドルへ増加したことを確認した。2025年12月に設けられたこの準備金は、同社の優先株への配当支払いと負債の利払いに充てるためのものだ。
ストラテジーが市場を「動揺させた」
JPモルガンのアナリストは先週、この準備金に注目し、ストラテジーが6月1日に異例の32BTC売却を行ったことが市場を「動揺させた」と指摘。信頼を回復するため、同社はドルの緩衝材を再構築する必要があったと述べた。当時、この緩衝材は配当義務の約6.3か月分しかカバーしていなかった。
発表には、おなじみのシグナルが添えられていた。エグゼクティブ・チェアマンのマイケル・セイラー氏は日曜、ビットコイン取得トラッカーのチャートを「Still adding dots(まだ点を打ち続けている)」というキャプションとともに投稿した。市場では、これが月曜の購入開示の予告として認識されるようになっている。
STRC優先株は、月次配当を伴う変動利率・累積型の銘柄で、額面100ドル近辺で推移するよう設計されており、2026年前半にはビットコイン蓄積の主要なエンジンだった。年率換算で11.5%の利回りを提供していた。
しかしSTRCは5月中旬以降、額面の回復に苦戦しており、過去1か月間はビットコイン購入に使われていない。
先週の年次株主総会では、STRC配当の支払いを月1回から月2回へ移行することが投資家によって承認された。「STRCの配当を月2回支払うことは、価格を安定させ、循環性を抑え、流動性を高め、STRCへの需要を拡大することを目的としている。同時に、STRC保有者により速い再投資の機会を与える」とストラテジー社長兼CEOのフォン・リー氏は声明で述べた。
ストラテジーはまたATMプログラムを拡大し、最大210億ドルのMSTR株を追加した。これに加え、210億ドルのSTRC優先株、21億ドルのSTRK優先株も対象に含まれる。
ビットコインが買いを集める
ビットコイン自体も週末にかけて上昇し、米国日曜にはトランプ大統領がイランとの和平合意を発表したことを受けて6万6,000ドルを上回る場面があった。6月19日に署名される予定の合意には、米国による海上封鎖の解除とホルムズ海峡の再開が含まれる。これを受けて原油価格は約5%下落し、1バレルあたり約80ドルとなった。
ビットコインの24時間の上昇は、トランプ氏による発表後の数時間に集中した。米国月曜朝時点では65,600ドルから66,300ドル前後で取引されており、ストラテジーが保有を積み上げた平均価格75,656ドルを依然として下回っている。
Bitcoin Magazine Proのテクニカルノートによると、ビットコインは6万ドル近辺のフィボナッチ・リトレースメント0.618の水準で反発したものの、RSIは37と弱いまま。信頼に足るトレンド転換を示すには、週足で66,000ドルを上回る引けを維持する必要があるという。
上抜けした場合は68,900ドル、続いて80,000〜82,500ドルのゾーンが抵抗線となる。米国月曜のプレマーケット取引では、購入が市場全体の上昇とともに開示されたことを受け、MSTR株は約6%上昇した。