東京証券取引所に上場しているメタプラネット社は、2026年第1四半期に5075 BTCを取得し、世界のビットコイン保有企業のなかでトップクラスに躍り出た。今回発表された購入額はおよそ3億9800万ドルに相当する。
同社は4月2日(日本時間)にこの追加取得を開示。購入は3月31日までに完了しており、1 BTC当たりの平均購入価格は7万8000ドル〜7万9898ドルだったことを確認した。今回の追加取得により、メタプラネットの総保有量は4万177 BTCとなり、債務管理に関連した最近の売却で保有量を3万8689 BTCに減らしたMARA Holdingsを上回った。
MARAはバランスシートの再構築に向けた取り組みの一環として、3月4日から3月25日の間に約11億ドル相当となる1万5133 BTCを売却している。同社はデジタルエネルギーとAIインフラへの事業拡大を進めており、売却益は2030年と2031年に満期を迎える0.00%転換社債の買い戻しに充てる方針を表明している。
bitcointreasuries.netによると、メタプラネットは現在、世界の上場ビットコイン保有企業のなかで第3位となっており、76万2000 BTC以上を保有するストラテジー社と4万3514 BTCを保有するTwenty One Capital社に続いている。
ビットコインを「HODL」するメタプラネットの覚悟
保有量の規模にもかかわらず、同社は評価損を抱えている。開示当日、ビットコインは6万6400ドル付近で取引されていたため、同社の保有ビットコインの時価総額は約26億7000万ドルだったのに対して、1 BTC当たりの平均取得価格は約9万7593ドルだった。この差は、約32%の未実現損失を意味する。
メタプラネットは今後もビットコインの購入を継続する方針を明確に示している。代表執行役CEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏は、ビットコインを日本のインフレ環境と円安の状況に適した長期的な準備資産として位置付けている。同社は2024年4月にビットコインを中核としたトレジャリー戦略に移行して以来、着実にビットコインの備蓄を推し進めている。
購入資金の調達にあたって、メタプラネットは株式発行、資本市場での資金調達、そして成長を続けるビットコイン・インカム事業を活用している。2026年の第1四半期、同社は保有資産に関連するオプション戦略から約29億7000万円の収益を上げた。この収益はビットコインの取得コストを相殺し、1 BTC当たりの実質的な購入価格を引き下げる効果をもたらしている。
メタプラネットの経営指標「BTCイールド」
また、メタプラネットは第1四半期中に機関投資家向けの株式発行とワラント発行を通じて、2度にわたり資金調達を行なった。1月の第三者割当では約122億4000万円、3月には約408億円を調達。いずれの資金もさらなるビットコインの積み増しに充てられた。
同社は、希薄化後の株式一株当たりのビットコインの増加率を測定する「BTCイールド」と呼ばれる指標によって業績を評価している。2026年第1四半期のBTCイールドは2.8%だったが、これは希薄化の影響が小さかった前年同期の95.6%から低下している。
メタプラネットは2024年4月に100 BTC未満の状態からビットコインの蓄積を開始した。保有量は、同年末までに1761 BTCに達し、その後2025年9月には3万 BTC超へと拡大。最新の四半期では、同社がトレジャリーモデルを拡張するなか、その成長軌道がさらに加速している。
同社は2027年末までに21万 BTCを保有するという目標を掲げており、これはビットコインの発行上限枚数の約1%に相当する。この水準に到達するためには、継続的な資金調達と収益戦略の継続的な実行が必要となる。
メタプラネットの株価は4月2日、302円(約1.89ドル)で取引を終え、市場全体の動きと概ね沿ったかたちで約2%下落した。