米国の投資家はここ6日間、ビットコインの上場投資信託(ETF)に新たな資金を投じており、価格の再上昇につながっている。
ファーサイド・インベスターズのデータによれば、米国時間の先週火曜日以降、10億ドル近くがこれらのファンドに流入した。
ビットコインは直近で6万5,860ドル近辺で推移し、過去24時間ではわずかに下落したものの、7日間では1%上昇している。前日には週間高値となる6万6,891ドルを付けた。
ブラックロック、モルガン・スタンレー、グレースケールが運用するファンドは、この6日連続の流入で9億3,000万ドル超を集めた。資金流入が低調で値動きもさえない状態が数週間続いた後の動きだ。
大規模な清算、中東での戦争、インフレがいずれも重しとなり、ビットコインは10月に付けた過去最高値12万6,080ドルから50%近く低い水準にある。
ビットコインに上値余地はあるか
市場がトランプ政権とイランの戦争の再燃とインフレに向き合うなか、アナリストはデジタル資産の今後の価格の道筋に慎重な姿勢を崩していない。
欧州の資産運用会社コインシェアーズは先週、投資家が上場商品(ETP)を通じてビットコインに再び新規資金を投じているとしつつ、他の要因がデジタル資産市場の上昇を抑える可能性があると述べた。
「ビットコインはおそらく底を打ったか、それに近いところにあると、私たちは以前から述べてきた」と、コインシェアーズのリサーチ責任者ジェームズ・バターフィル氏は記した。「だが、ここから大きな上値余地があるとはみていない」
米国によるイラン攻撃や原油価格の上昇といった足元のマクロ環境の逆風は、インフレを再び押し上げる可能性がある。ビットコインの価格は、インフレが鈍化するとの報を受けて堅調に推移するのが通例だ。投資家が利下げを見込むためである。
また、NYDIGが先週公表した別のレポートは、足元の低迷はリスク選好ではなく供給構造によるものだとした。
同レポートは、ビットコインの年初来のパフォーマンスが最も悪く、米国債、銀、スイスフランなどの通貨に対しても劣後していると指摘した。
さらに、ビットコインの値動きが2022年の弱気相場のような過去のドローダウンと同様の軌跡をたどるとすれば、「3万8,000〜3万9,000ドル付近のサイクル安値」もありうるとした。