HomeビジネスJPモルガンが指摘「MSCIがMSTRを除外した場合、セイラーのストラテジーから数十億ドルの資金流出が起こりうる」

JPモルガンが指摘「MSCIがMSTRを除外した場合、セイラーのストラテジーから数十億ドルの資金流出が起こりうる」

ストラテジーは主要株価指数から除外されるリスクに直面している。JPモルガンは、MSCIの1月15日の決定により、最大28億〜88億ドルのパッシブ資金流出が引き起こされ、マイケル・セイラーのビットコイン・レバレッジ戦略に大きな打撃を与える可能性があると警告している。

元祖「NASDAQ上場のビットコイン代理指標」であるストラテジー社(MSTR)は、5年前にマイケル・セイラー氏が同社をレバレッジ型ビットコイン保有ビークルへと転換し始めて以来、もっとも重大な構造的リスクに直面している。

JPモルガンの最新リサーチノートは、2026年1月15日にMSCIがデジタル資産を大量に保有する企業が従来の株式ベンチマークに相応しいかどうかの重要な決定を控えていることから、ストラテジーが「主要株価指数から除外されるリスクがある」と警告している。

MSCIは、デジタル資産保有額が総資産の50%を超える企業を除外するルールを検討しており、ストラテジーはこのカテゴリーの最上位に位置する。

同社の時価総額は約590億ドル前後で推移しており、そのうち90億ドル近くがパッシブ指数連動型のファンドに組み入れられていることから、アナリストらは、除外されれば深刻な機械的売り圧力が生じる可能性を指摘している。

MSCIがストラテジーを除外した場合、流出額は28億ドルに達する可能性があり、他の指数プロバイダーも追随すれば、最大で88億ドルに上る可能性もあると、アナリストは指摘する。

MSTRの現状

この警告は、まさに脆弱なタイミングで突きつけられた。ここ数カ月、ストラテジーの株価はビットコイン価格よりも大きく下落しており、かつては高かった同社の「mNAV」のプレミアムはパンデミック以来で最低の1.1台まで下落したからだ。

MSTRの株価は過去6カ月で約40%下落しており、そのうち11%は直近5営業日での下落だ。

ストラテジーの成長を牽引してきたモデル(株式を発行する → ビットコインを購入する → 反射性から利益を得る → これを繰り返す)は、現在構造的な逆風に直面している。株価は昨年11月の高値から60%以上下落している。

同社の永久優先株は急落し、利回り10.5%の債券は11.5%まで利回りが上昇。最近発行されたユーロ建て優先株は、割引オファー価格を2週間以内に割り込んだ。

ストラテジーはNASDAQ100、MSCI USA、MSCI Worldなどのベンチマークに組み込まれ、何年にもわたりビットコイン取引を静かに主流のポートフォリオに組み入れてきた。パッシブ型ETF(上場投資信託)やミューチュアルファンドからの資金流入は、ストラテジーの流動性、バリュエーション、そして、機関投資家からの高い認知度を支えてきた。

しかし、JPモルガンによると、MSCIが10月に実施した協議で新たな事実が明らかになった。市場参加者はデジタル資産トレジャリー企業を、事業運営会社というより「投資ファンド」に近い存在としてとらえるようになっているというのだ。投資ファンドは指数への組み入れ資格がない。これこそがストラテジーの問題点の核心である。

MSCIは「将来の指数変更については推測していない」と述べているが、デジタル資産中心のバランスシートを有する企業を株式ベンチマークにとどめておくべきかどうかを評価しているとした。

アクティブ運用者は指数の変更に従う義務はないが、JPモルガンは、除外されるだけでも評判のダメージ、資金調達スプレッドの拡大、取引量の減少を引き起こし、大手機関投資家にとって株式銘柄の魅力が低下する可能性があると警告している。

ストラテジーの台頭、そして現在のリスクは、ビットコインが間接的なチャネルを通じていかに深くグローバル金融に浸透しているかを浮き彫りにしている。

アナリストたちは一時、同社がS&P500に加わるかもしれないと推測していた。しかし、ビットコインが10月の高値から30%下落し、暗号資産市場が1兆ドル以上の価値を失ったことを受けて、デジタル資産のトレジャリーモデルは現在ますます脆弱になっているように見える。

1月15日の分岐点

JPモルガンは、ストラテジーのビットコインに対する劇的なアンダーパフォーマンスは、ビットコインの弱さではなく、インデックス除外への懸念が主な原因だと考えている。MSCIがネガティブな判断を下した場合、同社の評価は基礎となるビットコインにほぼ完全に連動するようになり、mNAV比率は1.0に近づいていく可能性がある。

これは、セイラー氏の戦略をこの5年間支えてきた反射的プレミアム(reflexive premium)を消滅させることになる。

先日、セイラー氏は「Bitcoin Magazine」とのインタビューで、1兆ドル規模のビットコイン・バランスシートを構築し、それを基盤として世界金融を再構築するという野心的なヴィジョンを語った。

彼は、1兆ドル相当のビットコインを蓄積し、それを年率20〜30%で増やし、長期的な価値上昇を活用して巨大なデジタル担保の蓄積を創出するという構想を描いている。

これを基盤に、セイラー氏はビットコイン担保クレジットを従来の法定通貨システムよりも大幅に高い利回りで発行することを計画している。その利回りは企業債や国債よりも2〜4%高い可能性があり、より安全で過剰担保の代替手段を提供することになる。

これにより、信用市場、株価指数、企業のバランスシートが活性化し、ビットコイン建ての高利回り貯蓄口座、マネーマーケットファンド、保険商品など、新たな金融商品が生まれる可能性があると、セイラー氏は予想している。

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  • Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。

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Micah Zimmerman
Micah Zimmerman
Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。
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