10月29日、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を0.25%引き下げ、3.75〜4%とした。前回FRBが利下げを行なったのは、2025年9月だった。
9月の金利引き下げは、それまでの金利据え置き期間を経て、今年に入って初の利下げとなった。
一般的に、FRBは消費者や企業の借入コストを引き下げることで、消費と投資を刺激することを目指している。同時に、利下げは経済の基礎的な弱さを示唆しているとみる向きもある。
28日にビットコインは11万6000ドルで取引されていたが、29日の早い時間帯には11万1000ドルを下回る水準まで下落した。利下げのニュースが報じられると、ビットコインの価格は11万1000ドル台後半まで小幅に上昇。本稿執筆時点で、11万1470ドルで取引されている。
これまでもビットコインは金融政策の変化に反応してきた。例えば、2020年3月にFRBが緊急利下げを行なった際、ビットコインは約39%急落したが、その後、力強く反発した。
最近では、今年9月にFRBが利下げした際、ビットコインの反応は限定的で、市場がすでにその動きを織り込んでいた可能性があることを示している。
FRB、量的引き締めを停止
また、ジェローム・パウエル議長は、FRBが量的引き締め(QT)プログラムの終了に近づいているとも述べ、これはビットコインを含むリスク資産の価格押し上げ要因となる可能性がある。報道によれば、FRBは12月までにQTを終了すると発表している。
パウエル議長は以前から、FRBがこの段階に近づいていることを示唆していたものの、現在も続く政府閉鎖による不確実性が見通しを複雑化させている。QTが終了すれば、市場は好反応を示すはずだ。
🇺🇸 米連邦準備制度(FRB)、政策金利を0.25%引き下げ。
さらに、12月1日をもってバランスシートの縮小(QT)を停止すると発表。金融緩和への転換を示唆する動きとして、市場の注目が集まっています 👀💰
(詳細は画像ALTにて) pic.twitter.com/iTSOViNbFK
— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) October 29, 2025
QTは、FRBのバランスシートを縮小し、金融市場の流動性を削減するための手段だ。これは、FRBのバランスシートを拡大して経済活動を刺激する量的緩和(QE)とは対照的に機能する。
QTには通常、国債を売却したり、満期を迎えた債券を再投資せずに保有額を減らしたりすることが含まれ、これにより債券の供給量が増加し、利回りが上昇し、消費者や企業の借入コストが上昇する。
一般的に金利が上昇すると消費と借入が減り、インフレを抑制し経済の過熱を防ぐのに役立つ。
これに関連するプロセスであるテーパリングは、QEによる資産購入のペースを鈍化させるが、バランスシートを積極的に縮小するわけではない。
FRBは2022年にQTを本格的に実施し、以前のQEプログラムで大幅に拡大したバランスシートを抑制するため、約1兆ドル規模の債券を償還させることでインフレを抑えようとした。QTはインフレ抑制には効果的だが、市場のボラティリティや経済不安定化といった潜在的リスクが伴う。
QTの終了によって、市場から流動性を吸い上げるプロセスを停止することとなり、ビットコインやその他の暗号資産などリスクに敏感な資産に資金が流入する可能性がある。