Home記事ニューハンプシャー州、戦略的ビットコイン準備法案を全米で初めて可決

ニューハンプシャー州、戦略的ビットコイン準備法案を全米で初めて可決

ニューハンプシャー州は、州の財務官がビットコインおよびデジタル資産に投資することを可能にする「戦略的ビットコイン準備」法案を可決した、全米で最初の州となった。

2025年5月6日、ニューハンプシャー州は「戦略的ビットコイン準備(Strategic Bitcoin Reserve)」法案を正式に可決し、全米初の事例となった。ケリー・アイオット州知事は、HB 302法案に署名し、ビットコインおよびデジタル資産の準備基金を創設するための、先進的な政策フレームワークを確立した。この枠組みは、非営利団体であるサトシ・アクション(Satoshi Action)が提唱するモデルに準拠しており、州政府による財政面でのビットコイン保有を可能とするものになっている。

この法案は、ニューハンプシャー州の財政戦略における画期的な節目となるもので、成立から60日後に施行される。これにより、同州は州の財務準備金の一部としてビットコインおよびその他のデジタル資産の保有を開始する道が拓かれる。新たに成立した法律によって、ニューハンプシャー州の財務官は、時価総額が5000億ドルを超えるビットコインやデジタル資産の購入が認められることとなる。現時点でこの基準を満たすのはビットコインのみであり、実質的には州によるビットコイン保有を可能にする措置といえる。ただし、州の全資産のうち、ビットコインなどデジタル資産に充てられる割合は最大5%に制限されており、長期的なリスク分散と堅実な財政運営が担保される設計となっている。

さらにこの法律は、保有されるビットコインやデジタル資産が米国の規制下にある管理体制で保管されることを義務づけている。具体的には、州政府が管理するマルチシグ・ウォレット(複数の署名が必要な仕組み)、適格なカストディアン(資産管理機関)、もしくは米国で認可された取引所上場型金融商品(ETP)を通じての保管が求められる。これらの措置は、納税者に対する透明性を確保しつつ、資産の安全性、長期的安定性、財政責任を最大限に維持するためのものだ。

サトシ・アクションの共同創設者兼CEOであるデニス・ポーター氏は今回の動きを称賛し、「サトシ・アクションがモデルをつくり、ニューハンプシャーがそれを法律に刻んだ。いまや全米の財務官がこの道筋に従うことができる。HB 302法案は、納税者の資金を守り、準備資産を分散させ、州財政を未来に備えて強化できることを証明している。そして、それを地球上でもっとも安全な通貨ネットワークを採り入れながら実現した。ニューハンプシャーは単に法案を可決したのではない、ムーブメントを始動させたのだ」と述べている。

この法案を実現に導いた主要な推進者としては、長年ビットコイン支持を表明してきたキース・アモン下院議員(共和党/ヒルズボロ郡第40区)、法案の議会通過を後押ししたジェイソン・オズボーン多数派院内総務、現地での広報活動と草の根運動に大きな貢献を果たしたニューハンプシャー・ブロックチェーン協議会のイアン・ヒュエット氏が挙げられる。

なお、今回の法案モデルの立案に関与した非営利政策団体サトシ・アクションは、これまでにも全米で6つのビットコイン支持法案の成立を後押しし、20以上のビットコイン準備法案の提出を支援してきた実績をもつ。同団体は今後も、健全かつ超党派的なデジタル資産政策の実現を目指して活動を継続してゆくとしている。

この法律は、他州にとっても影響力のある先例となる可能性があり、州レベルでのビットコイン導入が全米に波及する契機となることが期待されている。これにより、各州のイノベーション促進、財政強化、デジタル資産の統合、そして長期的な戦略的財務計画の実現へ向けた道が拓かれる。

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