5月6日に開催された「Strategy World 2025」の壇上で、マイケル・セイラー氏は、マイクロソフト社をはじめとするテクノロジー業界の巨人たちに向けて大胆な提言を行なった。「自社株買いをやめて、代わりにビットコインを買うべき」というものだ。
セイラー氏は「マイクロソフトはこれから自社株買いを行なうだろう」と語ったうえで、「だが、ビットコインを買うほうが自社株を買うより10倍も優れている」と強調した。彼はデータを示しながら、企業の財務部門が従来型の資本戦略に固執することで、大きな利益を得る可能性を見過ごしていると指摘した。
過去5年間で、マイクロソフト株は年間18%という優れたリターンを記録している。しかし、同期間におけるビットコインの年間リターンは62%に達している。「資本コストをS&P500の14%とするなら、マイクロソフトはそれを4%上回っている。しかし、ビットコインは48%も上回っている」と、セイラー氏は述べた。さらに「ちなみに債券は5%のマイナスで、19%のアンダーパフォームとなっている」とも付け加えている。
セイラー氏によれば、ビットコインは単にパフォーマンスに優れた資産というだけでなく、根本的に異なる性質をもつ資産であるという。「それはデジタル資本だ」と彼は述べ、「デジタルなものはすべて、アナログより優れている。デジタル写真のほうがよい。ほかにも、デジタルな人間関係、デジタルメッセージ、デジタル動画。私の話を信じられない? コダックやポラロイドに聞いてみるといい」と続けた。
セイラー氏はビットコインを“デジタル建築”に喩えている。目に見えず、触れられず、そして、不死である建物だというのだ。「物理的な建物では嫌がられるもの。つまり、目に見えること、行政による家賃統制の対象になること、天候の影響を受けること、そういったすべての不都合がビットコインには存在しない。それどころか、その“建物”は見えず、壊れず、不死で、どこにでも“転送可能”になる」と、彼は説明している。
セイラー氏は、マイクロソフトのようにデジタルインフラの構築によって地位を築いた企業こそ、デジタル資本によってその力をさらに高めるべきだと主張。そして、「マイクロソフトはデジタル資本によって駆動されるべきだ」と明言した。
セイラー氏は、ビットコインのもつ「相関性のない資産」としての特異性にも注目すべきだと述べた。「バランスシート上で、他のすべての資産と相関しないものを保有することができる」とし、「自社株買いや配当という手法もあるが、未来を受け入れるという選択肢もある」と語った。
セイラー氏にとって、未来とは明白のようだ。何十億ドルもの現金を保有する企業は、ビットコインという選択肢を真剣に検討すべきだと強調する。ビットコインは、過去10年間でもっとも優れたパフォーマンスを記録し、かつ非中央集権的で、国境を越え、検閲に耐性のある資産だ。
セイラー氏は「競合企業、国家、企業体、債権者、通貨、文化……そうしたものすべての影響を受けない資産をみつけなければならない」と述べ、「それこそがビットコインだ」と締め括った。
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