2025年4月22日、ビットコインETF(上場投資信託)は計9億1270万ドルの資金流入を記録した。これは、ビットコイン価格が過去最高値の10万8000ドルを記録した1月20日以降もっとも力強いパフォーマンスだ。今回の資金流入の急増は、ビットコインが51日ぶりに9万4000ドルを突破したタイミングと重なっており、市場の強い関心を反映している。
なかでも、もっとも多くの資金を集めたのはARK 21Shares ビットコインETF(ARKB)で、2億6710万ドルを記録。同ETFのローンチ以来、二番目に多い1日あたりの流入額だ。続いて、フィデリティが運用するWise Origin Bitcoin Fund(FBTC)が2億5380万ドル、ブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)が1億9350万ドルの資金を集めた。
このETF市場への大規模な資金流入は、ビットコインが24時間で6%以上急騰し8万8610ドルから9万4115ドルに上昇するなかで起こった。この上昇は、SEC(米証券取引委員会)のポール・アトキンス新委員長の就任式を受けて加速した。アトキンス委員長は、デジタル資産規制に関して合理的で一貫性のある原則に基づいたアプローチを確立すると誓約しており、その発言が市場の信頼感を押し上げた可能性がある。
🇺🇸 親ビットコイン派のアトキンス新SEC委員長、「デジタル資産に明確な規制基盤を提供することが“最優先事項”」と強調⚖️ pic.twitter.com/oN2VMd7tqQ
— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) April 23, 2025
この記録的な資金流入は、特に伝統的な金融市場が不透明感を抱えるなかで、機関投資家の市場心理に大きな変化が生じていることを示している。今回の動きは、SECの新委員長としてアトキンス氏が就任した直後に起きた。同氏は、ドナルド・トランプ大統領の選挙勝利を受けて辞任したゲイリー・ゲンスラー前委員長の後任。イノベーション推進の姿勢で知られており、彼の就任はビットコインおよび暗号資産業界にとって好意的なシグナルとして広く受け止められている。
ビットコインの価格上昇とETFへの資金流入は、ビットコインを戦略的資産としてとらえる機関投資家からの信頼が高まっていることを明確に示している。直近では、ビットコインおよび暗号資産全体の時価総額が8000億ドル以上増加、総額は2兆8400億ドルを突破した。このうちビットコイン単体の時価総額は1兆7500億ドルを超えている。
この力強いETF市場の動きは、ここ数週間の比較的落ち着いた取引状況とは対照的だ。今回と同等の資金流入がみられたのは、今年1月にビットコイン価格が10万8000ドルを記録した際で、ドナルド・トランプ大統領の就任式と重なっていた。
市場の指標は機関投資家の継続的な関心を示唆している。広範な市場のボラティリティが続くなか、ビットコインが高い耐性を示していることが、代替資産を求める機関投資家の注目を集めているようだ。本稿の執筆時点で、ビットコインは9万4100ドルで取引されており、重要な心理的節目である9万4000ドルの水準を維持している。ETFを通じた機関投資の流入は現在も継続しており、市場の強気姿勢を裏付ける状況だ。