コインベースは、アメリカン・エキスプレスとの提携により、同社ブランドとしては初となるクレジットカード「Coinbase One Card」を今秋に米国で展開する予定。このカードは、コインベースが提供する月額制サブスクリプションサービス「Coinbase One」に加入している米国居住者のみに提供される。
日常的な買い物に対して、利用金額の2%から最大4%がビットコインで還元される仕組みとなっており、さらにアメリカン・エキスプレスが提供する特典も利用可能になる。
JUST IN: Coinbase launches credit card allowing users to earn up to 4% bitcoin back on every purchase 👀pic.twitter.com/d6pdNZV4pi
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) June 12, 2025
これはコインベースにとって初の試みとなる製品であり、これまで同社は2020年にVisaと提携してプリペイド型のデビットカードを提供していたに過ぎなかった。
ニューヨークで開催された「Coinbase State of Crypto Summit」にて、アメリカン・エキスプレスのグローバルネットワークサービス責任者であるウィル・ストレドウィック氏は次のように語った。
「コインベースと暗号資産、そしてアメリカン・エキスプレスの強力なブランド力。この組み合わせには大きな可能性があります。このカードが提供するのは、今の顧客が求めている要素を見事に融合させたものです」
このカードの提供は、コインベースが進めるサブスクリプション型サービスの拡大戦略の一環である。「Coinbase One」は月額29.99ドルで、取引手数料ゼロ、ステーキング報酬の増加、カスタマーサポートの優遇などが含まれる。また、同社は機能を絞った廉価版「Coinbase Basic」の提供も発表しており、こちらは月額4.99ドルまたは年額49.99ドルで利用可能となる。
コインベースのサブスクリプション事業は急速に成長しており、2025年第1四半期には6億9,810万ドルの収益を上げた。これは12億6,000万ドルと同期間の取引収益に次ぐ大きな柱となっている。投資銀行ウィリアム・ブレアのアナリスト、アンドリュー・ジェフリー氏によれば、こうした継続的な収益構造こそが、長期投資家が同社株を保有し続ける主要な理由のひとつであるという。
2023年に開始された「Coinbase One」は、すでに会員数が100万人を超えている。同社は、開発者向けプラットフォーム「Base」やセルフカストディ型のウォレットなどを通じて、自社エコシステムの拡大を継続している。
なお、コインベースはかねてよりビットコインを戦略の中心に据えており、機関投資家向けのBTCカストディサービス、ビットコインETFのサポート、ビットコイン報酬機能の製品への統合、ワシントンでのビットコイン推進に向けたロビー活動などを積極的に行なってきた。また、ビットコイン開発に対しても、助成金や技術支援を通じて直接的な支援を行っている。
米国最大の上場暗号資産取引所であるコインベースは、ビットコインを単なる資産ではなく、長期的なビジョンの基盤と位置づけている。