Home記事世界的な流動性拡大が、ビットコイン価格を史上最高値へと導く可能性

世界的な流動性拡大が、ビットコイン価格を史上最高値へと導く可能性

世界的なマネーサプライの拡大は、ビットコインの最高価格更新を後押しするのか? グローバルM2の上昇と、その影響が60日遅れてビットコイン市場に波及するというパターンについて解説する。

ビットコインの価格動向が再び注目を集めている。今回の上昇の原動力とみられているのは、世界的な流動性の変化により投資家心理が再構築されているという点だ。「Bitcoin Magazine Pro」主任アナリストのマット・クロスビー氏は、最新の分析のなかで、ビットコインの強気相場の再加速とグローバルなM2マネーサプライ(通貨供給量)拡大との関連性を示す注目すべき証拠を提示している。同氏の見解は、ビットコイン価格の将来的な展望に光を当てるだけでなく、このデジタル資産がマクロ経済の文脈においてもいかに重要な位置を占めているかを明らかにしている。

図1:過去のビットコイン強気相場は、世界的な流動性の急拡大と時を同じくして発生する傾向がある。
※最新チャートは「View Live Chart」から確認可能です。

ビットコイン価格とグローバル流動性の高い相関性

クロスビー氏は、ビットコイン価格と世界のM2マネーサプライの水準との間に、顕著かつ一貫した相関関係(概ね84%以上)が存在すると指摘。世界経済全体で流動性が増加すると、ビットコイン価格は一般的に上昇する傾向にある。ただし、この反応には明確なタイムラグが存在する。過去のデータによれば、マネーサプライが拡大してからビットコイン価格が上昇に転じるまでには約56〜60日の遅れが観測されている。

最近の価格推移も実際にこの傾向を裏付けるものとなっている。ビットコインは7万5000ドルの安値から回復し、8万5000ドルを超える水準まで反発した。この上昇は、クロスビー氏と分析チームがマクロ経済指標に基づいて予測した回復パターンと一致しており、同氏が提唱する「流動性と価格の相関モデル」の信頼性と精度を示す結果となった。

「2カ月の遅れ」が、なぜビットコイン価格に影響を与えるのか?

「約2カ月の遅延」は、ビットコイン価格の動きを理解するうえで極めて重要な観察ポイントだ。クロスビー氏は、金融政策や流動性供給がビットコインのような投機性の高い資産に即座に影響を与えるわけではない、と強調している。むしろ、流動性が金融システム全体に浸透し最終的にビットコイン市場へ波及するまでには「熟成期間」といえる時間が必要であり、それが通常2カ月程度だという。

クロスビー氏はこの相関性を検証するため、過去のビットコイン価格とマネーサプライの動きをさまざまな期間でバックテストし、時間軸の調整を行なっている。その結果、60日の遅れを前提とした分析が、短期(1年)および長期(4年)いずれの価格推移においても、もっとも高い予測精度を示した。この「60日ラグ」を把握することにより、マクロ経済の動向を注視する投資家は、ビットコイン価格の上昇タイミングを事前に見極める戦略的優位性を得ることができる。

S&P500とビットコイン価格の関係性

クロスビー氏は、ビットコイン価格と流動性の相関性をより深く検証するため、伝統的な株式市場にも分析の対象を広げている。特にS&P500指数はグローバルな流動性と約92%という非常に高い長期相関性を示しており、この分析はビットコイン価格の動向を裏付ける強力な証拠となっている。

このデータは、マネーサプライの拡大がビットコインのみならず広範なリスク資産クラス全体にとっても重要な価格形成要因であることを示している。クロスビー氏は複数の市場指数と流動性トレンドを比較することで、ビットコイン価格の動きが決して例外ではなく、むしろグローバルな金融構造のなかで一貫したパターンであることを明らかにしている。
流動性が増加する局面では、株式市場とデジタル資産ともに恩恵を受ける傾向があるため、M2マネーサプライの推移はビットコインの価格動向のタイミングを計るうえで不可欠な指標となる。

2025年6月、ビットコイン価格は10万8000ドルへ?

将来の価格動向を見通すために、クロスビー氏は過去の強気相場のフラクタルパターン(チャートの類似形状)を活用して、今後のビットコイン価格の動きを予測している。歴史的パターンと現在のマクロ経済データを重ね合わせると、ビットコイン価格が過去最高値を再び試し、2025年6月には10万8000ドルに到達する可能性がある、というシナリオが浮かび上がる。

この強気な予測は、あくまでグローバルな流動性が今後も拡大を続けるという前提に基づいている。米連邦準備制度理事会(FRB)は最近の声明の中で、市場の安定性が損なわれた場合にはさらなる金融緩和策を講じる可能性を示唆しており、これはビットコインにとっても追い風となる可能性がある。

流動性の拡大率とビットコイン価格

流動性の水準自体が重要である一方で、クロスビー氏は「流動性拡大のペース」を注視することの重要性も強調している。特にM2マネーサプライの前年同月比成長率は、マクロ経済全体の勢いを読み解くうえで、より洗練された視点を提供する。最近の動向では、流動性自体は増加傾向にあるものの、一定期間その拡大スピードが鈍化していた時期もあった。しかし、直近では再び上向きのトレンドに転じており、これがビットコイン価格にとっての中期的な支援材料となる可能性がある。

図2:主要中央銀行のマネーサプライ前年比変化率とビットコイン価格の前年比変化率。
※最新チャートは「View Live Chart」から確認可能です。

この傾向は、ビットコイン価格が爆発的な上昇フェーズに入る直前だった2017年初頭の状況と非常に類似している。こうした歴史的パターンとの一致は、クロスビー氏によるビットコイン価格の強気な見通しをさらに裏付けるものであり、静的なデータだけでなく、常に変化するマクロ経済指標を基にした「動的分析」の重要性を強調している。

結論:次なるビットコイン価格フェーズに備える

グローバルな景気後退や株式市場の大幅な調整といったリスク要因は依然として存在するが、現在のマクロ経済指標はビットコイン価格にとって好ましい環境を示している。クロスビー氏のデータ主導のアプローチは、投資家が市場を戦略的に読み解き、対応するための有効な視点を提供している。

不安定な市場環境において賢明な投資判断をくだすには、こうした経済的ファンダメンタルズに基づく洞察が極めて重要といえる。ビットコイン価格の変動をチャンスに変えるための「実践的な知見」として活用すべきだ。

より詳細な分析やリアルタイムのデータに興味がある場合は、Bitcoin Magazine Proをチェックすvることで、ビットコイン市場についての有益な洞察が得られます。


免責事項:本記事は情報提供のみを目的としており、金融アドバイスを意図するものではありません。投資を行なう前に必ずご自身でリサーチを行なってください。

Author

Mark Mason
Mark Mason
Driving Global Expansion and Innovation. Building International Partnerships for a Global Powerhouse.
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