先週末ボストンで開催された「MITビットコイン・エキスポ」に参加した際、運よいことに、ビットコイン・コアのコントリビューター兼メンテナーのグロリア・ジャオ(Gloria Zhao)氏と直接話す機会を得ることができた。
ジャオ氏がビットコイン・コアへの寄与を始めたのは2020年、その年末にカリフォルニア大学バークレー校を卒業する直前のことだった。大学時代にインターンとして勤務したGoogleにフルタイムで就職するチャンスを敢えて手放し、彼女はBrink(ブリンク:ビットコイン・オープンソース開発者への資金提供を行なう非営利団体)からの資金援助を受けつつ、Human Rights Foundation(人権財団)とSpiral(スパイラル:Blockによるビットコイン支援プロジェクト)からの支援も得て、ビットコイン・コアにフルタイムで貢献することに踏み切った。
2022年にはビットコイン・コアのメンテナーとなり、コードの追加を最終決定する「コミット権限」をもつ開発者のひとりとなった。彼女がその役割を引き継いだのは、ピーテル・ウィュル(Pieter Wiulle)氏が同役職を退いたまさに同じ日だった。
コントリビューター兼メンテナーとしての役割に加えて、ジャオ氏は新任コントリビューターたちのメンターとしても活動しており、ステファン・ヴィルステケ(Stéphan Vuylsteke)氏とともに「Bitcoin Core PR Review Club」を主催して、毎週ビットコイン・コアに提案される新しいコード(オープン・プル・リクエスト)のレビューを行なっている。このクラブへの参加を希望する心ある諸氏はこちらへ。
ジャオ氏は、ビットコイン・コアにおける彼女の中心的仕事である「メンプール(未承認トランザクションの一時保管領域)」について語ってくれた。対話のテーマは以下の通り。分散化され、かつオープンなメンプールが、なぜビットコインの検閲耐性にとって重要なのか? トランザクションをグループ単位でネットワーク上に送信することで手数料の最適化と信頼性向上を図る「パッケージ・リレー」に関する彼女の取り組みとは? メンプールはどのようにレイヤー2とかかわるのか? そして、メンプールの健全性と機能性を将来にわたって維持するための改善計画について、私たちは議論した。