ブータンはこの1週間で2240万ドル相当のビットコインを自国のウォレットから移動させており、ここ数年にわたり観測されてきた定期的なBTC売却のパターンを継続しているようだ。
ブロックチェーン分析企業のArkham社によると、5日前に実行された送金のうち1件は、マーケットメイカーのQCP Capital社に属すると表示されているアドレスに直接送られたという。
Arkhamのデータによれば、ブータンはおよそ5000万ドル単位でビットコインを売却しており、特に2025年9月中旬から下旬にかけて売却が集中している。ブータンは2019年からビットコインのマイニングを行なっており、これまでに7億6500万ドル以上のBTC利益を生み出している一方で、推定1億2000万ドルほどのエネルギーコストがかかっている。
ブータンは2024年の半減期前にビットコインの大部分をマイニングしており、その後はマイニングコストが約2倍に上昇したことを受けて生産量を縮小した。同国のマイニングのピークは2023年で、約8200 BTCを採掘し、当時の総保有量は1万3000 BTCを超えていた。
Arkhamによると、年間マイニング量の推定値は、2021年が約2500 BTC、2022年が約1800 BTC、2023年が約8200 BTC、2024年は約3000 BTCとなっている。
ビットコインは1年ぶりの安値に急落
今回の動きは、ビットコイン価格が10月のピークから約40%下落し、これまで見られてきた4年周期の下落局面が繰り返されるのではないかという懸念が再燃するなかで起きている。
K33 Research社の責任者であるVetle Lunde氏は、最近の投資家向けメモのなかで、2018年や2022年のような過去の大規模な売り局面と不穏な類似点があることを認めつつも、現在の市場環境は構造的に異なることを強調している。
機関投資家による採用の拡大、規制された金融商品への資金流入、そして利下げ基調という環境は、過去のサイクルよりも強い追い風となっている一方で、2022年の信用収縮を悪化させたような強制的なデレバレッジ(レバレッジ解消)イベントはいまのところ発生していない。
Lunde氏は、サイクル心理は自己強化的になる可能性があり、長期保有者がポジションを縮小し、新規資金の流入をためらうことで売り圧力が高まり、過去の下落局面を彷彿とさせるパターンが形成されると指摘した。
一方、市場の底打ちを示唆する兆候もいくつか見られる。2月2日には現物の取引量が80億ドルを超える高水準となり、デリバティブ市場では建玉とファンディングレートが極端にマイナスとなった。これらは歴史的に見て、反転に先立つ状況と言える。
しかし、Lunde氏は、同様の極端な動きは「騙し上げ」の局面でも発生してきたため、証拠はまだ確定的ではないと述べている。重要なサポート水準は7万4000ドル付近にあり、それを下抜けた場合、6万9000ドル付近、あるいは200週移動平均線の5万8000ドル付近まで、さらなる下落の可能性がある。
本稿執筆時点で、ビットコインは7万2000ドル付近で取引されている。