上場ビットコイン・トレジャリー企業で、資産運用会社であるStrive社(ASST)は6月1日(米国時間)、ATM(市場価格連動型)資金調達プログラムの規模を合計42億ドル拡大する計画を発表した。具体的には、クラスA普通株式(ASST)プログラムと変動利率のシリーズA永久優先株式(SATA)プログラムに、それぞれ21億ドルずつ追加する予定で、2026年の上場企業によるビットコイン備蓄戦略としてもっとも積極的なもののひとつとなる可能性がある。
同社CEOのマット・コール氏はXへの投稿でこの計画を認め、「Striveは、$ASSTおよび$SATAのATMプログラムの規模をそれぞれ21億ドルずつ拡大する予定だ。これは両株式への流動性と需要の持続的な増加を反映している」と述べた。さらにコール氏は、6月2日の市場開始前にバランスシートの最新情報を公表する予定だ、と付け加えた。
この拡張が完了すれば、StriveのクラスA普通株式のATMプログラムの調達枠は25億5000万ドルに、SATA優先株式のATMプログラムの調達枠は26億ドルに達する。これは、Striveが2025年12月に開始した当初の5億ドル規模のSATAのATMプログラムと比較すると、驚異的な規模拡大となる。
今回の発表は、同社にとって記録破りとなった1週間を経て行なわれた。2026年5月24日までの7日間で、Striveは約2624 BTCを取得するのに十分な資金を調達した。これは、それまでの同社の週間購入記録だった371 BTCを大幅に上回り、SATAによる資金調達だけで1億9400万ドル以上を投入した。
その期間中の歴史的な一日に、同社のSATA商品は一回のセッションで推定453 BTC相当の買い需要を吸収した。これは当日のビットコインの新規マイニング供給量全体の約101%に相当しており、市場関係者はこの出来事を数カ月ぶりの「供給量完全吸収イベント」と呼んだ。
Striveはビットコイン・トレジャリー企業の注目株
2026年5月下旬時点で、Striveは約1万6500 BTCを保有しており、その価値は約12億7000万ドルに相当する。これにより、同社はビットコイン保有上場企業のなかで世界第7位にランクインしている。
同社は2026年1月以降、3700 BTC超を保有資産に追加してきた。これは、同社がSemler Scientific社の買収を契機として本格的に進めてきたビットコイン備蓄戦略だ。
StriveのATMモデルは市場で直接株式を発行し、その調達資金をほぼリアルタイムでビットコインへ転換する仕組みであり、ストラテジー社が先駆けて確立したモデルに倣ったものだ。しかし、Striveは転換社債ではなく永久優先株式のみを通じて資金調達を行なうという点で独自性を発揮している。
今回の資金調達拡張計画については、修正目論見書の提出完了および関連する企業承認手続きの完了が条件となっている。
Striveの株価は過去3カ月間で133%以上も急騰しており、同社のビットコイン・トレジャリー・モデルが機関投資家および個人投資家の需要を引き付けていることを示している。