本日、米国のドナルド・トランプ大統領は大統領令に署名し、戦略的ビットコイン準備金(Strategic Bitcoin Reserve)の創設を正式に決定した。これにより、米国は国家として世界最大のビットコイン保有国となる。この準備金には推定20万BTCが保管されることになり、米国の金融戦略における大きな転換点になると同時に、ビットコインが世界経済において重要な役割を担うことを改めて示すものとなるだろう。
🚨速報:🇺🇸 トランプ大統領が大統領令に署名し、#ビットコイン 戦略準備金を正式に創設! 💥🔥 pic.twitter.com/D66mPuiznO
— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) March 7, 2025
トランプ大統領の暗号資産担当特別補佐官(Crypto Czar)であるデイビッド・サックス氏は、この新たな準備金について詳細を説明した。サックス氏によれば、準備金の資金はすでに米連邦政府が保有するビットコインでまかなわれるとのこと。具体的には、犯罪および民事の資産没収手続きで押収されたビットコインが活用されるため、「納税者の負担はいっさい発生しない」と強調した。
この大統領令では、連邦政府が保有するビットコインの包括的な監査を行なうことも義務付けられている。米国政府が正確にどれほどのビットコインを保有しているのか、現時点では完全に把握されていないのがその理由だ。サックス氏は「米政府は推定で約20万BTCを保有しているとされるが、これまで正式な監査が行なわれたことはない。この大統領令では、政府のデジタル資産保有状況を全面的に精査するよう指示している」と述べた。
大統領令の重要条項のひとつは、準備金に預けられたビットコインを政府が売却しないことを明確に定めている点だ。代わりに、この準備金は長期的な価値保存手段として機能し、サックス氏はこれを「仮想通貨版のフォートノックス(Fort Knox)」と表現した(フォートノックスは米国が金を保管している施設の名称で、ここではビットコインが「デジタルゴールド」として扱われることを示唆している)。
サックス氏は、過去に政府が押収したビットコインを早期に売却したことで、米国民に170億ドル以上の損失をもたらしたと指摘。新たな準備金の設立により、このような財政的損失を回避しつつ、ビットコインの長期的な価値を最大化するのが狙いのようだ。
また、この大統領令には、米国民の税負担を増やすことなく追加のビットコインを取得するための戦略策定権限を、財務長官および商務長官に対して与える条項も含まれている。具体的には、新たな税負担なしで、政府がさらなるビットコインを取得する方法を模索することが求められている。
加えて、大統領令では「米国デジタル資産備蓄(U.S. Digital Asset Stockpile)」の設立も定められている。この備蓄にはビットコイン以外のデジタル資産(暗号資産)も含まれることとなるが、新たにデジタル資産を追加購入するのではなく、政府が犯罪および民事手続きで押収した資産のみが含まれるとのことだ。
サックス氏は「トランプ大統領は戦略的ビットコイン準備金とデジタル資産備蓄の創設を公約していたが、その約束は守られた」と述べ、今回の政策を支持した。また、この取り組みを成功させた主要関係者として、スコット・ベッセント財務長官、ハワード・ルトニック商務長官、ボー・ハインズ執行役員らの名前を挙げた。
今回の決定は、米国をビットコイン経済の最前線に押し上げる歴史的な出来事といえる。トランプ政権はこの政策を通じて、ビットコインを国家金融戦略の中核として明確に位置付けるという大胆な姿勢を示したことになる。