Home政治ブータン王国、新たなメガシティ建設に最大1万ビットコインを拠出すると表明

ブータン王国、新たなメガシティ建設に最大1万ビットコインを拠出すると表明

ブータン王国は、特別行政区「ゲレフ・マインドフルネス・シティ」の開発に向けて、最大1万ビットコインを拠出すると表明した。

ブータンは、特別行政区である「ゲレフ・マインドフルネス・シティ(GMC)」の長期的な開発を支援するために最大1万ビットコインを投入することを約束した。これは、国家インフラと経済発展のために主権国家がビットコインを活用する、これまででもっとも野心的な取り組みのひとつと言える。

ヒマラヤ山脈の東麓に位置するブータン王国は今週、「ビットコイン開発誓約」発表、現在の価格でおよそ8億6000万ドルから10億ドルに相当する自国の保有ビットコインの一部を、南ブータンにある新たな特別行政区の支援に充てるとした。 

当局者は、この割り当ては資産売却によって短期的な支出を賄うためのものではなく、長期的に資本を維持することを目的としていると強調した。

その代わりに、ブータンは、担保付き融資、トレジャリーおよびイールド戦略、意図的な長期保有といった手法を模索し、ビットコインの将来的な価格上昇へのエクスポージャーを維持しながら、インフラや経済開発のための資金を調達する方針だ。

政府によれば、資産をどのように活用するかについての最終決定は今後数カ月以内に下される予定だという。

「ゲレフ・マインドフルネス・シティ」は、水力発電と観光業に依存してきた経済構造の多角化を目指すブータンの広範な取り組みの中核を成すプロジェクトであり、持続可能性と社会的幸福を重視する同国の開発理念に沿ったかたちで進められている。

2024年に始動したこのプロジェクトは、金融、テクノロジー、グリーンエネルギー、医療、農業、高付加価値観光に重点を置いた、将来の経済ハブとして設計されている。

この都市はインドとの国境近くに位置し、ブータン国土の約10%に相当する約1544平方マイルの広大な面積を誇っている。

ビットコインをブータンの若者のために

ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王(King Jigme Khesar Namgyel Wangchuck )は、建国記念日の演説の中でこのビットコイン拠出を発表し、ブータンの若者に質の高い雇用とチャンスを創出することを目的とした、世代を超えた投資であると位置付けた。

「国王として、私はすべてのブータン国民がGMCの管理者であり、利害関係者であり、受益者であることを保証しなければなりません。この公約は、私たちの国民のため、私たちの若者のため、そして、私たちの国家のためのものです」と、ワンチュク国王は演説で語った。

このプロジェクトに関連する新たな土地政策では、土地所有者を都市開発における株主とみなし、あらゆる地域の住民が経済的な恩恵を享受できるようにする。開発の対象となる土地の多くが国有地であるため、政府はその恩恵が全国的に広く行き渡るとしている。

ブータンのビットコイン保有は、水力発電の余剰エネルギーを活用した国営のマイニング事業を長年にわたり行なってきたことに由来する。2019〜2020年ごろから、同国は余剰の再生可能エネルギーを地道にデジタル資産へと変換し、世界でももっとも早い段階でビットコインをマイニングした主権国家のひとつとなった。当局は、この戦略によって、環境への負荷を増やすことなく未使用のエネルギー供給能力を収益化できるとしている。

ブータンのビットコイン総保有量の推定値は分析機関によって異なり、およそ6000 BTCから1万1000 BTC超まで幅があるものの、いずれにしても同王国は世界最大級のビットコイン保有主権国家のひとつとなっている。 

このビットコイン拠出の誓約は、すでに進行中の広範な国家的ブロックチェーン戦略を基盤としている。ブータンはDK BankおよびBinance Payとの提携を通じて、観光セクター全体で暗号資産対応の決済システム導入しており、旅行者はホテル、航空会社、地元の小売店で100種類以上のデジタル資産を使って支払いができるようになっている。現在、100社を超える観光関連事業者が暗号資産決済に対応している。

また、同国は物理的な金(ゴールド)準備によって裏付けられているとされる国家支援型デジタルトークン「TER」を導入​​しており、さらに最近では、国家デジタルIDシステムをイーサリアム上にアンカーすることで、約80万人の国民がブロックチェーンベースの認証を通じて公共サービスにアクセスできるようにした。

GMC自体も、ビットコインと他2種類の暗号資産を戦略的準備資産として指定しており、自治体や地域レベルで複数の暗号資産を正式に保有する、もっとも早い管轄区域のひとつとなっている。 

GMCの開発を主導するインフラ企業のGreen Digital社は、都市の長期ヴィジョンの一環として、グリーンエネルギーで稼働するデータセンターとブロックチェーンインフラに注力している。

さらに今月初め、ブータンはCumberland DRW社と複数年にわたる提携を締結しビットコイン準備金の管理、持続可能なマイニングの拡充、そして、ステーブルコイン構想を含む、より広範なデジタル資産インフラの支援を行なうこととした。

ちなみに、GMC開発への最大拠出金となる1万 BTCは、現在のビットコイン価格に基づくと、約8億7750万ドルに相当する。

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  • Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。

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Micah Zimmerman
Micah Zimmerman
Micahは2018年に初めてビットコインと出会ったものの、しばらく懐疑的な立場を取り続けていました。2021年以降は暗号資産やビジネス分野の取材を行なっており、現在はノースカロライナ州を拠点にBitcoin Magazineのジュニアニュースリポーターとして活動しています。
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