9月9日朝、米上院の民主党議員12名がデジタル資産市場構造法案に関する6ページの枠組みを発表し、違法な資金に対抗しつつユーザーの金融プライバシーを保護する計画を示した。
上院銀行委員会筆頭理事のルーベン・ガジェゴ議員(アリゾナ州)、キルステン・ジリブランド議員(ニューヨーク州)、キャサリン・コルテス・マスト議員(ネバダ州)を含む民主党議員グループは、文書の冒頭で、デジタル資産に関する法律は特定の価値観に基づいて制定されるべきであり、「悪意ある行為者による金融システムへのアクセスを拒否しながら、金融プライバシーを保護する」ことが含まれると述べた。
この枠組みの5番目のセクションでは、それがどのようなものであるかが概説されている。
概要には以下の点が含まれている。
- デジタル資産プラットフォームは、銀行秘密法(BSA)に基づき「金融機関」としてFinCENに登録する必要があり、同時にマネーロンダリング対策/テロ資金供与対策(AML/CFT)ポリシーを採用する必要がある。
- 不正資金規制を回避するためにDeFiプラットフォームを利用する悪質な行為者に対処する。
- 米国の顧客にサービスを提供する暗号資産プラットフォームは、たとえ海外に本拠を置いていても、制裁およびAML/CFT要件を遵守する。
- 違法活動を可能にする非準拠プラットフォームを隔離するためのエコシステムを構築する。
意図的に曖昧な表現をしているのか?
「DeFiプラットフォームにおける悪質な行為者への対処」とは具体的にどのようなものなのか? 米国の規制当局は、「非準拠プラットフォームを隔離するためのエコシステムの構築」において、どのような役割を果たすのか?
これらの疑問に対して、この枠組みでは未回答のままであり、上院銀行委員会が最近発表したCLARITY法案の草案と比べて、明らかに詳細さと包括性に欠けている。
米国政府が「デジタル資産エコシステムの形成に取り組んでいる」と聞いて思い浮かぶのは、「善良な行為者」のみが取引できるデジタルIDの導入を推進していることだ。今年初めに筆者が行なったインタビューで、CFTC(米国商品先物取引委員会)前委員長のティム・マサド氏は、このような計画に賛成すると述べている。
幸いなことに、ビットコインに関しては、これを技術的に実装することはほぼ不可能だろう。一方、スマートコントラクト型のブロックチェーンネットワークに関しては、政府がネットワーク上のスマートコントラクトに、不正な行為者による取引を禁止する特定のルールや規定をコードに含めるよう義務付ける可能性があるため、取引の検閲を受けやすくなる。
民主党がなすべきこと
民主党がビットコインや暗号資産の規制に誠意をもって取り組むのであれば、その意図をより具体的に示し、不正資金に対抗しながらどのようにユーザーのプライバシーを保護するかの計画について詳細を盛り込むべきだ。
そして、次回のメッセージでは、「エコシステムを形成する」計画を明確に定義するとともに、「プラットフォーム」という用語が何を意味するのかを明確に定義する必要がある。例えば、「プラットフォーム」とはCoinbaseやKrakenのようにユーザーの秘密鍵を保有する中央集権的な事業者を指すのか、それとも、Samourai WalletやTornado Cashのようなサービスも含まれるのか?
ビットコインや暗号資産の支持者や愛好者が、民主党は本当に暗号資産ユーザーのプライバシーを保護する権利を法律に定めたいと考えていると信頼するためには、民主党はこれらの疑問に答える必要がある。