タイ政府は、認可を受けたデジタル資産取引プラットフォームを通じて行なわれた暗号資産の取引により得たキャピタルゲインについて、5年間にわたる課税免除を正式に承認した。
この税制優遇措置は、2025年1月1日から2029年12月31日までの期間に適用される。
🇹🇭 タイ政府、#ビットコイン および暗号資産の売却益に対する個人課税を5年間免除へ — 閣議決定済(2025〜2029年)
🔗 Bloomberg Law報道 pic.twitter.com/DstMh3Kee1— Bitcoin Magazine Japan (@BitcoinMagJapan) June 18, 2025
タイのジュラパン・アモーンウィワット財務副大臣は、この税制措置について発表し、「投資の拡大、経済活動の活性化、そして長期的な成長の促進を目的としたものだ」と述べた。
アモーンウィワット氏は、「タイを世界的なデジタル資産ハブとして推進するため、内閣は5年間の暗号資産に対する税制免除を承認した」とも語っている。
タイ財務省によると、本政策は、世界的なデジタル経済における競争力を高めることを目的として設計されている。透明性の高い成長を重視し、タイ市場への資本流入の増加を狙っているという。政府関係者は、税制免除期間中に活発化する経済活動により、間接税収として10億バーツ以上の税収増加が見込めるとしている。
アモーンウィワット氏はさらに、「今回のキャピタルゲイン課税の免除は、タイ証券取引委員会の規制下にある事業者を通じたデジタル資産の売却が対象となる」と説明した。
この税制優遇は、タイ証券取引委員会により認可されたプラットフォームのみに適用される。これは、政府のデジタル金融政策に基づく厳格な規制基準を満たす取引所を含んでおり、未認可の海外取引所などは対象外となり、引き続き制限を受けることになる。
また当局は、今回の税制措置がOECDやFATFといった国際基準に整合するものであると説明している。さらに、政府は財政の安定性を支えるための施策として、将来的なデジタル資産への付加価値税の導入についても検討を進めている。
なお、タイがビットコインや暗号資産の受け入れに向けて動くのは、今回が初めてではない。
タイは2024年に国内初のビットコイン現物ETFを承認しており、資産運用会社ONEAMが機関投資家向けのファンドを立ち上げている。このETFは、グローバルファンドを通じた規制下でのビットコインへの投資手段を提供しており、機関投資家によるビットコインへの関心と需要の高まりを反映している。
現在、タイ政府は「両面戦略」を採用している。すなわち、認可を受けたプラットフォームを通じたイノベーションの支援と、無許可の業者に対する取り締まりの強化を並行して進めているのだ。ルールの明確化と税制上の優遇措置を進めることで、タイは東南アジアにおけるビットコインおよび暗号資産分野の成長をけん引する先進国としての地位を築こうとしている。