TDコーエンがビットコイン・マガジンに提供した新たな政策ノートによると、米ワシントンの暗号資産政策の行方は、来週の中間選挙にかかっている。
アナリストのジャレット・サイバーグ氏はノートで、想定される選挙結果によっては、今後2年間で議会がCLARITY法案を可決するのが難しくなる可能性があると警告した。同法案はビットコインをはじめとするデジタル資産のルールを定めるもので、業界はその結果を左右しようと、100を超える選挙戦に1億7,600万ドルを投じてきた。想定される結果のいくつかは以下のとおりだ。
最も 可能性が 高いのは 民主党に よる 上下両院の 制覇
ノートが引用する予測市場では、民主党が下院を制する確率は90%、上院を制する確率は62%となっている。TDコーエンは、これをビットコインと暗号資産セクター全体にとって最も悪いシナリオとみている。この場合、エリザベス・ウォーレン上院議員が上院銀行委員会の委員長に就く。サイバーグ氏は同氏を、CLARITY法案への反対を主導してきた暗号資産懐疑派と評しており、連邦規制当局に対して厳しい監督を行うとみている。
ウォーレン氏には、規制当局が業界に有利な政策を採用するのを止めることはできない。サイバーグ氏は、トランプ大統領が引き続き暗号資産に好意的な姿勢を保つとみており、そのため大統領は、自らの規制当局の権限を制限する法案にはいずれも拒否権を行使する見通しだ。民主党には、その拒否権を覆すだけの票が足りないとみられる。その結果、政策変更はトークン化、無期限先物、ステーブルコインを中心に進むと見込まれる。
共和党が 上院を 維持する ねじれ議会
2つ目のシナリオでは、民主党が下院の主導権を握る一方、上院の主要な選挙戦は共和党側に転び得るほどの接戦となる。ティム・スコット上院議員は銀行委員会の委員長職を維持する。TDコーエンはこれを、ビットコインにとってより良い結果とみている。マキシン・ウォーターズ下院議員が、投資家保護策や自身のほかの優先課題への対応と引き換えに、市場構造法案の一部への支持に応じる可能性があるためだ。
不利な法案は、大統領のもとへ送られる前に阻止されることになる。
共和党に よる 上下両院の 制覇は 可能性が 最も 低いが、 暗号資産に とっては 最善の 結果
カルシ(Kalshi)では、共和党が下院を維持する確率は10%、上院を維持する確率は35%となっている。TDコーエンはこれを暗号資産政策にとって最善の道筋としているが、議席差が重要になるという。上院の多数派の議席差が広がれば、指導部が2027年か2028年にCLARITY法案を前進させる可能性が高まり、レームダック会期中に法案の復活を試みることもあり得る。
これに対し、僅差の多数派にとどまれば、民主党が大統領の反対する倫理条項を求め続けるため、法案は停滞したままとなる。上院が同法案を阻止した際には、ビットコイン関連株が大きく下落した。
背景として、CLARITY法案はデジタル資産に関する連邦レベルのルールを定める内容だ。下院は2025年7月、294対134で下院版を可決した。上院銀行委員会は2026年5月、民主党議員2人が共和党側に加わり、15対9で上院版を承認した。
上院本会議では9月15日、討論終結(クローチャー)を求める投票が49対50で可決に至らなかった。民主党は、大統領を含む政府高官が暗号資産事業から利益を得ることを禁じる倫理条項の文案を求めている。共和党と業界団体は、こうした制限に抵抗している。ステーブルコインの利回りも、もう一つの争点だ。双方が相手こそ進展を妨げていると主張し合っており、法案は行き詰まっている。





