ビットコイン価格は10月27日(米国時間)のほとんどを8万500ドル近辺で取引され、市場にとって節目となっている8万ドルの水準を上回って推移した。「Bitcoin Magazine Pro」のデータによると、一日を通して価格は7万9400ドルから8万800ドルの範囲で変動し、米東部時間の午後半ばまでに、過去24時間で約0.3%上昇した。
この落ち着いた値動きは、不安定な局面が続いた後のものだ。10月26日には、AIセクターの企業評価額に対する懸念や原油価格の上昇が重しとなり、投資家がリスク回避に動くなか、ビットコイン価格は8万ドルを下回った。現物ビットコインETF(上場投資信託)からも資金流出が続いている。それでも、売りはパニック的な動きには至っていない。今週のビットコイン価格は、おおむね7万9000ドルから8万1000ドルのレンジ内にとどまっている。
長期的な視点で見ると、高値付近で購入した投資家にとっては、さらに厳しい状況が浮かび上がる。ビットコインの史上最高値は2025年10月に記録された約12万6000ドルで、現在の価格は1年前の水準を約30%下回っている。
米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定会合は10月27日と28日に開催され、政策決定は28日の水曜日に発表される予定だ。FRBは9月に利上げを実施した後、政策金利の誘導目標を3.75~4%の範囲に据え置いており、当局者は年末までにさらなる利上げが必要になる可能性を示唆している。
前回10月初旬に市場の予想が明確に報じられた時点では、金利据え置きが有力視されていた。しかし、その数値はすでに古くなっており、その後変化している可能性が高い。トレーダーたちは、12月の利上げを示唆する手がかりが得られるかどうか、ケビン・ウォーシュ議長の記者会見を注視するだろう。
中間選挙を めぐる ビットコイン価格の 動向
ビットコインをめぐる理屈は単純だ。金利の上昇は投機的な資産から流動性を奪うため、市場予想に反してタカ派的な決定が下されれば、価格は再び8万ドル、あるいはそれを下回る水準に押し戻される可能性が高い。
金利が据え置かれるか、あるいはFRBの姿勢がよりハト派的なものになれば、買い手が、今秋初めに見られた8万8000ドル近辺まで価格を押し上げる余地が生まれるだろう。11月3日の中間選挙も、さらなる不確定要因となっている。最近の報道で引用されたPolymarketの予測市場のひとつでは、民主党が上下両院で勝利するとの見方が優勢となっている。
暗号資産業界にとって、もっとも差し迫った政策上の焦点は、審議中の市場構造法案だ。同法案に対する議員の投票結果が、業界が選挙戦にどう臨むかを左右する可能性がある。過去を振り返ると、ビットコインをはじめとするリスク資産は、中間選挙後の12カ月間で上昇する傾向が見られた。
TD Cowenのアナリストは、今回の選挙結果によってCLARITY法案の成立が2年間遅れる可能性があると警告している。予測市場では、民主党が下院で勝利する確率は90%、上院で勝利する確率は62%とされており、TD Cowenはこのシナリオをビットコインにとってもっともマイナスな展開と指摘した。
共和党が上院の過半数を維持する“ねじれ議会”のほうが、これより望ましいシナリオとみなされていた。一方、共和党が上下両院を制することは、暗号資産業界にとってもっとも好ましい道筋と考えられていた。同法案は、9月に上院で審議終結動議が否決された後、審議が停滞している。倫理規定に関する条項とステーブルコインの利回りをめぐって、議員たちの間で依然として意見が分かれているためだ。
本稿執筆時点で、ビットコイン価格は約8万600ドルとなっている。






