米司法省は月曜日、制裁対象となっているイラン産原油の闇市場取引に由来すると主張する暗号資産6,100万ドルを差し押さえ、その没収を求めていると発表した。
この金額は、検察側が民事没収の訴状で描く動きの一部にすぎない。訴状によれば、セルフカストディ型のウォレット群が15億ドル超の原油収益を受け取って分配し、イスラム革命防衛隊(IRGC)に関係する企業、ほかの暗号資産アドレス、そしてイランの取引所へ資金を送っていた。中国を拠点とする2社、Blessed TrustとHexa Whaleが、バイナンスの取引口座を使って収益を資金洗浄し、イラン政府とその代理組織へ送ったとされる。
今回の措置は、米国がイランによる暗号資産の利用を取り締まるなかで出てきた。米国は7月、イラン政権に結び付く暗号資産を凍結したと発表していた。
月曜日の申立てにビットコインへの言及はなかった。だが、イラン政府はビットコインも制裁回避に使っている。ビットコインには発行体がなく、ブラックリスト機能も持たない。仲介者を介さずに保有されている分は凍結できない。
「イラン政府は、制裁対象である原油の闇市場取引に依存して軍を賄い、中東および世界各地でテロを助長している。核開発計画や、核弾頭を運搬しうる弾道ミサイルの開発といった、そのほかの悪意ある取り組みも同様だ」。ショーン・S・バックリー次席連邦検事は声明でそう述べた。
「本日提出された訴状で主張しているとおり、イラン政府は中国その他の国の暗号資産関係者のネットワークを使い、イラン軍とテロ組織に指定されたIRGCを利する目的で、15億ドル超の不正な原油資金を資金洗浄した」
訴状は、この不正な原油資金が中国企業のBlessed Trust LimitedとHexa Whale Trading Limitedを通じて資金洗浄されたと主張している。
資金洗浄された後、資金はイラン政府とその工作員、代理組織へ戻されたと連邦当局は述べた。
ホルムズ海峡とビットコイン
米財務省外国資産管理局(OFAC)は7月、イランがホルムズ海峡を通航する船舶からビットコインでの支払いを受け取ることで制裁を回避していたと指摘していた。
OFACは当時、イラン経済省が開発したホルムズ・セーフについて、制裁を回避できるよう「ビットコインおよびその他のデジタル資産による支払いを受け入れている」と述べていた。
フィナンシャル・タイムズは先週、イランの中央銀行が国民に対し経済を助けるためあらゆる手を尽くすよう促したのを受けて、同国がイランの暗号資産取引所を通じた越境取引の決済にビットコインを使っていると報じた。
