ビットコインは現在進行中の半減期サイクルの後半に入ったところだ。ネットワークはすでに半減期の中間点を過ぎ、次の供給量削減は2028年に迫っている。
Bitcoin Magazine Proのデータによると、次回の半減期は2028年4月中旬、ブロック高105万で発生する見込みだ。現在のサイクルではおよそ10万5000ブロックが残っており、2024年4月の半減期後に始まったいわゆる「第5エポック」のちょうど半分を過ぎた段階にある。
ビットコインの半減期は21万ブロックごとに発生し、マイナーへの報酬を半分に減少させることで新規供給の流入を引き締める。現在、マイナーは1ブロックの採掘当たり3.125 BTCを受け取っているが、次の半減期後には約1.562 BTCに減少する。一日の発行量は約450 BTCから約225 BTCへと減少し、総供給量が2100万枚に制限されているビットコインの固定供給モデルがさらに強化される。
この仕組みは、ビットコインの希少性という物語を長らく支えてきた。2012年、2016年、2020年、2024年の過去の半減期はいずれも、供給量の減少と持続的な需要が重なることで、価格の大幅な上昇につながった。しかし、今回のサイクルは異なるパターンを示している。
ビットコイン価格は2024年4月の半減期以降、およそ15%上昇し、6万4000ドル前後から約7万4000ドルへと値を上げている。2025年10月に約12万6000ドルのピークに達した後、2026年2月には約6万ドルまで下落した。現在のサイクルは過去の期間と比べて上昇ペースが緩やかであり、ビットコインの市場規模の拡大や普及の広がりに関連する傾向と見られている。
価格の変動を引き起こすには、より大規模な資金流入が必要となっており、その結果としてボラティリティの低下とより緩やかなトレンドにつながっている。機関投資家の参加は引き続き市場構造に影響を与えており、現物ビットコインETFには多額の資金が流入している。
最近の価格動向は活発化するデリバティブ取引の影響も受けている。レバレッジをかけたショートポジションの清算が上昇の勢いを加速させたことで、ビットコイン価格はわずか2日間で7万700ドル付近から7万6000ドル以上へと上昇した。この動きのなかで、約2億2500万ドル相当のポジションが清算された。
同時に、ブロック報酬の減少によりマイナーはプレッシャーに直面している。発行量の減少は利益率を圧迫し、事業者は取引手数料や規模拡大への依存を強めざるを得なくなる可能性がある。
ビットコイン・マイナーはAIへとシフト
コアとなるマイニング事業の収益性が悪化するなか、ビットコイン・マイニング企業は人工知能(AI)関連事業へと軸足を移しつつある。2024年の半減期以降、ブロック報酬は半減した一方で、電力、冷却、ハードウェアのコストは依然として高止まりしており、業界全体で利益率が圧迫されている。
こうした状況に対応するため、マイニング企業は、電力集約型のデータセンター、冷却システム、土地といった既存のインフラを、AIワークロード向けの高性能コンピューティング拠点へと転用している。この転換により、AIのトレーニングや推論への需要急増に支えられた、より安定的で長期的な収益源を確保することが可能となる。
TeraWulf社やCore Scientific社といった企業はすでに数十億ドル規模のAIホスティング契約を獲得しており、他の企業もビットコイン保有から資金を引き揚げてデータセンターの構築に再配分している。