CoinCorner社が発表した最新レポートによると、英国のビットコイン投資家の多くは長期保有を前提とした戦略を採っていることが明らかになった。この「2024年 英国顧客レポート」は、CoinCornerの利用者2000人を対象とした調査結果に基づいており、全体の51%の顧客がこれまで一度もビットコインを売却していないと回答している。その代わり、少額ずつ継続的に購入するという回答が多く、いわゆる「HODL戦略」を積極的に採用しているという。
レポートでは、「2024年のビットコイン分析によれば、調査対象となったユーザーは少額かつ高頻度で購入し、売却時には大きな金額の取引を行なう傾向がみられた。これはビットコインの価格変動に対して戦略的に反応していることを示している」と報告されている。
具体的には、ユーザーの一回あたりの平均購入額は412ポンド(約8万円前後)だったが、最低では5ポンド(約1000円)からスタートするケースもあったという。一方で、平均売却額は5513ポンド(約110万円)に達しており、購入額の約10倍にあたる。このことから、顧客は日常的に少額のビットコインを積み立て、価格が大きく上昇した局面でのみ利益確定を行なっている傾向があるとみられる。こうした売却タイミングは、2024年のビットコイン市場の高値推移と密接に連動している。
さらに、全取引のうち実に86%が購入であり、積立・長期保有の傾向が顕著である。加えて、88%の顧客が複数回にわたり購入をしており、51%の顧客が3年以上にわたってビットコインを買い続けていることも明らかになった。
また、レポートに含まれるユーザー層の統計データは、「若くてリスク志向の強い暗号資産トレーダー」という一般的なイメージに反するものだ。実際には、CoinCornerのユーザーのうち56%が35〜54歳の年齢層に該当しており、レポートは「CoinCornerは、より成熟し、経済的に安定した層を惹きつけている」と指摘している。
地域別では、ロンドンがユーザー数および総取引額の両面で最多となった。これは首都圏における平均貯蓄額の高さが背景にあると考えられる。また、ユーザーの86%が男性であり、ビットコイン保有量がもっとも多かった職業はIT業界の従事者だった。一方で、もっとも高い総取引額を記録したのは退職者層だった。
2024年末時点において、CoinCornerでビットコインのみの売買を行なったユーザーのうち97%が利益を出しているという。この数字は、長期的な保有と戦略的な買い方が実を結んでいることを明確に示している。
さらに、保有額が1000ポンド(約20万円)未満の比較的少額の投資家の場合も、強い信念がうかがえる。実際、全ユーザーのうち56%が少額層に該当するが、それでも積極的な購入を継続していることがわかる。以下のグラフでは、過去7年間にわたるユーザー動向の変化が視覚的に示されている。
英国でビットコインの採用が進むなか、CoinCornerのデータは、投資家たちがビットコインを「一攫千金の手段」としてではなく、「デジタル・ゴールド」としてとらえていることを物語っている。本レポートは、「このインサイトは、金融世界におけるビットコインの役割が進化していることを証明している。安定的な積立と、積極的かつ戦略的な関与とのバランスがとれつつある」と結んでいる。


