マイケル・セイラーの発言後もビットコインの追加購入を継続
ストラテジー(NASDAQ: MSTR)は月曜日に提出したフォーム8-Kを通じて、535 BTCを1枚あたり平均80,340ドル、総額約4,300万ドルで購入したことを明らかにしました。今回の取得により、同社のビットコイン保有残高は計818,869 BTCに達しました。これまでの累計取得額は約618.6億ドル、1 BTCあたりの平均取得単価は75,540ドルとなります。
今回の資金調達は、同社のATM(オープンマーケットでの株式発行)プログラムを通じて実施されました。具体的には、STRC ATMプログラムで10万ドル、MSTR ATMプログラムで4,290万ドルを調達し、購入資金に充当しています。
今回の購入は、執行会長マイケル・セイラー氏が第1四半期決算説明会にて、同社として初めてビットコイン保有分の一部を売却する準備がある旨を投資家に伝えてから6日後に行われました。この発言は、同社のビットコイン蓄積戦略を一方向的なものと見ていた市場の注目を集めました。
ビットコイン蓄積に対する姿勢の補足
セイラー氏は週末、ポッドキャストでのインタビューに応じ、発言の意図を補足しました。「1 BTCを売却するごとに、10から20のBTCを買い戻すことになる。ビットコインのネット・アキュムレーターであるべきであり、常に年初よりも年末の保有量が多い状態を目指している」と述べ、月曜日の追加購入によってその姿勢を裏付けました。
背景にあるのは財務上の要因です。2026年第1四半期、ビットコイン価格は87,500ドルから67,700ドルへと23%下落しました。FASBの新ルール「ASU 2023-08」では、従来の「取得原価から減損のみを差し引く」処理ではなく、四半期ごとの時価評価が義務付けられています。この結果、第1四半期の損益計算書には125.4億ドルの未実現損失が計上されました。特に8万ドル以上で購入された43.4万枚のビットコインが76億ドルの未実現損失につながり、22億ドルの繰延税金資産が発生しています。
税務戦略上の背景と独自指標「BTC Yield」
セイラー氏が売却の可能性に言及したのは、この繰延税金資産を活用するための税務上の損失計上を視野に入れたものとみられます。同社は2022年12月にも、節税を目的とした同様の買い戻し(タックス・ロス・ハーベスティング)を行っています。
フォン・レCEOは決算説明会で、「イデオロギーよりも数学を優先する。ビットコインを売却することが、1株あたりのビットコイン数や普通株主にとって有利であれば、それを実行する」と述べています。
同社が独自に定義する重要指標「BTC Yield(ビットコイン・イールド)」は、発行済み株式数あたりのBTC保有量がどれだけ増加したかを示す指標で、2026年年初来では9.4%を記録しています。
ソフトウェア事業とAI基盤「Mosaic」
ビットコイン戦略の傍らで、ソフトウェア部門も第1四半期の売上高が前年同期比12%増となるなど、過去10年で最高の四半期実績を上げました。同社は独自のAIインフラ基盤「Mosaic」を構築し、複数のAIモデルを用いてコアワークフローの再構築を進めています。レCEOは日曜日にX(旧Twitter)上で、「ビットコイン財務とソフトウェア事業は、強力でユニークな相乗効果を生み出している」と投稿しました。