8月6日、ニューヨーク南部地区の裁判所(SDNY)で、Tornado Cash(トルネードキャッシュ)の共同設立者であるローマン・ストーム氏は、起訴状の2番目の訴因である無認可の送金事業を運営した共謀罪で有罪判決を受けた。
The Tornado Cash trial has concluded.
Roman Storm has been found guilty of the conspiracy to operate an unlicensed MTB charge.
Here are my thoughts on the outcome, the government’s (rejected) motion to remand Storm, and what comes next. pic.twitter.com/T41TtEL9Kh
— Frank Corva (@frankcorva) August 6, 2025
陪審員は、マネーロンダリングの共謀と制裁違反の共謀という、ほかのふたつの罪状については全員一致の判決に至らなかった。
陪審員は、3日半の審議と先月中旬に始まった裁判を経て、この有罪判決を下した。
送金業務の容疑で有罪判決を受けた結果、ストーム氏は最大5年の懲役刑を受ける可能性がある。
フェイラ判事、ストーム被告の勾留を却下
判決が下された後、検察はストーム被告が逃亡の恐れがあると主張し、同被告の勾留を申し立てた。
弁護側のクライン弁護士は政府の主張に反論、特にストーム被告のワシントン州の自宅が200万ドルの保釈金の担保とされていること、彼には一部親権をもつ娘、米国在住のガールフレンド、グリーンカード保持者の両親がいること、また、ストーム被告を支援してきた暗号資産コミュニティの多くが国内に拠点を置いており、控訴審でも引き続きの支援を期待していることなどを考慮すると、同被告が米国から逃亡する理由はほとんどないと述べた。
検察側は、ストーム被告が有罪判決を受けたことで逃亡の動機が増したと主張したが、フェイラ判事は納得しなかった。
判事は「判決の安定性は依然として影響している」と主張(おそらくストーム被告が控訴する可能性を示唆)、続けて「彼の動機は大きく変化した」と付け加え、その後、検察側の勾留請求を却下した。
SDNYの米国検事がコメント
判決が下されて間もなく、SDNYの米国検事のジェイ・クレイトン(元米証券取引委員会委員長)氏は判決に関する声明を発表した。
「ローマン・ストームとTornado Cashは、北朝鮮のハッカーやその他の犯罪者に10億ドル以上の不正資金を移動・隠蔽するサービスを提供していた」と、クレイトン氏は述べた。
「ステーブルコインやその他のデジタル資産のスピード、効率性、機能性は大きな可能性を秘めているが、それが犯罪の口実となってはならない。不正資金の隠蔽など、古くからある犯罪を新しいテクノロジーを使って行なう犯罪者は、公共の信頼を損ない、合法的に活動する多くの革新者たちに不当な影を落とすことになる」と、彼は続けた。
「当局とパートナー機関は、新興技術を悪用して犯罪を行なう者を責任をもって追及することに全力を尽くす」
クレイトン氏は、米司法副長官のトッド・ブランシュ氏が出した覚書には言及しなかった。覚書の中でブランシュ氏は、米司法省は暗号資産業界における「起訴による規制への関与をやめる」と述べ、暗号資産ミキシングサービスのエンドユーザーの行為を今後は標的にしないとしている。
また、Tornado Cashのユーザーを通じて移動された資金の大部分が不法に取得されたものであることが判明していない点にも言及しなかった。