「ニューヨーク・タイムズ」紙の報道によると、米国最大級の高級不動産仲介業者のひとつであるクリスティーズ・インターナショナル・リアルエステートは、ビットコインなどのデジタル通貨による不動産取引を専門に扱う新部門を立ち上げた。この部門では、売り手と買い手は銀行を介さずに完全にデジタル通貨だけで取引を完結させることが可能となる。
JUST IN: One of the largest US luxury brokerages, Christie’s International Real Estate, becomes first major brokerage to create a division to “exclusively” handle property sales made in Bitcoin & crypto, New York Times reports.
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) July 24, 2025
クリスティーズ・南カリフォルニアのCEOであるアーロン・カーマン氏が率いるこの新部門は、ビットコインと暗号資産による複数回の大規模な不動産売買を経た後に設立された。弁護士、アナリスト、暗号資産専門家からなるチームが、デジタル取引を管理する。
この動きは、ビットコインによる数百万ドル規模の不動産取引が続いたことを受けたものだ。そのなかには、暗号通貨で支払われた6500万ドルのビバリーヒルズの物件も含まれる。現在クリスティーズでは、売主がビットコインでの支払いを受け入れる意思のある、10億ドル以上の物件がリストに並んでいる。
「このトレンドは明らかだった。暗号資産は定着した。今後数年でさらに規模は拡大するだろう」と、ロサンゼルスに本拠を置くクリスティーズ関連会社CEOであるアーロン・カーマン氏はインタビューで語った。
この動きは、デジタル資産に対する連邦政府の支援が高まるなかで起こった。最近、ドナルド・トランプ大統領はステーブルコインを規制する「ジーニアス法案(Genius Act)」に署名し、下院は暗号資産業界の規制を緩和する「クラリティ法案(Clarity Act)」を可決している。
「暗号資産の受け入れは革新的な買い手に対してオープンであることを示すもので、買い手のなかには、分散投資のために現実世界の資産を探している暗号資産の億万長者たちもいる」と、「インビジブル・ハウス」のオーナーであるクリス・ハンリー氏は語った。
不動産取引では、ビットコインはプライバシー確保のために活用されており、多くの場合、ビットコインや暗号資産で資金を調達したLLC(有限責任会社)を通じて行なわれている。カーマン氏によると、売り手が買い手の身元を最後まで知らないケースもあるという。買い手は銀行を介さずに、ビットコインを主な決済手段として利用している。
「私たちは買い手の身元を守ることに非常に成功している。そして、もし私の売り手が買い手の身元を知らなくても安心できるのなら、アメリカに神の祝福を」と、カーマン氏は語った。
現在、ビットコインでの購入が可能な物件には、ベルエアにある1億1800万ドルの豪邸「La Fin」やジョシュア・ツリーにある約1800万ドルの「インビジブル・ハウス」が含まれている。また、ビットコイン担保型の融資についても、現在銀行との協議が進められている。
ちなみに「Bitcoin for Corporations」の最新エピソードでは、ホストのピエール・ロシャール氏とMurano Global InvestmentsのCEOであるエリアス・サカル氏が、ビットコインが従来の不動産投資モデルにどのような変革をもたらしているかについて議論している。