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女性にとってビットコインはいかに有用なのか?

ビットコインは、従来の金融システムから締め出されている世界中の女性にとって有用な手段となる。

最近ケニアの友人と話していたときに、ケニアでは女性が地方選挙に立候補することがいかに困難であるかについて聞いた。その主な理由のひとつが、銀行口座を開設することの複雑さだ。まず本人確認書類を取得する必要があるが、これが大きな障壁となっているのだ。特定の地域では、女性が独立した身分証明書を取得することに対し、男性が反対する文化的な考え方が根強く残っているという。また、多くの女性は登録センターから遠く離れた場所に住んでおり、申請書類を記入するための識字能力が限られている場合もある。さらに、移動費や書類発行手数料を負担できない女性も少なくない。加えて、多くの女性は出生証明書を持っておらず、男性親族と同居している場合には居住証明を取得するのも難しいのが現状だ。さらに、手続きの遅延が頻繁に発生するため、遠方の登録センターに何度も足を運ばなければならないこともある。

銀行口座を持たず、独立してお金を保管し、貯め、利用する手段がなければ、人は真に自由とはいえない。多くの国では、銀行口座がなければ政府のサービスを利用できず、正式な雇用に就くことも、選挙に登録することも、事業を立ち上げることもできない。特に、地方選挙に立候補するためには銀行口座が必要であり、それがかなわないということは地方自治に参加する機会を奪われることを意味する。これは、多くの発展途上国の女性が21世紀にふさわしくない旧態依然とした金融システムによって基本的人権を制限されていることを示している。

例えば、パキスタンでは正式な銀行口座を持っている女性はわずか13%であり、男性の34%と比較して大きな差がある。さらに、女性が銀行口座を開設するには、より多くの身分証明書が必要であったり、男性親族の許可を証明する書類が求められる場合もある。この傾向は南アジア全体でも同様で、女性の銀行口座保有率は37%にとどまり、男性の55%と比べると大きな開きがある。中東諸国では若干状況が改善しているものの、それでも女性の銀行口座保有率は45.5%であり、男性の59.6%に比べると依然として低い水準だ。サハラ以南のアフリカ諸国では、女性の銀行口座保有率は37%で、男性の48%よりも低くなっている。

たとえ銀行口座を持っていたとしても、多くの発展途上国では、女性は男性に比べて信用力が低いと見なされがちだ。例えばインドでは、女性が銀行に預けた預金額に対して融資を受けられる割合は27%であるのに対し、男性は52%の割合で融資を受けている。また、インドの公的銀行が企業に提供する融資のうち、女性起業家が受け取る割合はわずか5.2%にすぎない。それにもかかわらず、女性のほうが男性よりも返済率が高いというデータもある。このように女性の信用力が低くみなされるのは、女性が所有する不動産や担保となる資産が少ないためであり、それが銀行口座の普及率の低さとも関連しているといえる。

こうした現状を踏まえると、旧来の金融システムに代わる新しい仕組みが求められているのは明らかだ。従来の金融システムは、それを運営する人々の偏見や先入観をそのまま反映しており、女性が金融面での平等を達成するには、社会全体の意識改革が必要となる。しかし、そうした変革は一朝一夕に実現できるものではなく、アフガニスタンやイランのように、むしろ女性の権利が後退している国も存在している。

こうした状況のなか、発展途上国におけるビットコインの普及は、経済のあり方を根本から変える可能性を秘めている。ビットコインは性別に関係なく誰でも利用できるデジタル通貨であり、家族や親族の許可を必要とせず、地域の偏見や文化的な慣習にも左右されない。この特性こそが、いまの時代に必要なゲームチェンジャーとなる理由だ。ビットコインは、単に女性を力づけるだけでなく、社会全体をより公平にする手助けとなるだろう。なぜなら、人口の50%を占める女性が文化的・地理的な制約を受けることなく、自由にお金を保管し、増やし、取引できるようになれば、社会全体の経済活動も活性化するからだ。

地方に住む女性起業家は、銀行口座を開設するために何マイルも離れた銀行支店に直接出向く必要がある。しかし、その移動は安全ではない場合があり、時間や費用の負担も大きくなる。ビットコインはこのような障壁を完全に取り除く。スマートフォンとインターネット接続さえあれば、女性は自宅の安全な環境から送金を受け取り、貯蓄し、さらには国際的な商取引に参加することが可能になる。さらに、ビットコインの国境を越えた特性は、インフォーマル・エコノミー(政府の規制外で行なわれる商取引)で生計を立てる女性にも恩恵をもたらす。例えば、露天商、職人、家政婦といった職業に従事する女性は、銀行口座や政府の身分証明書なしにデジタルで支払いを受けることができる。この仕組みは、男性保護者の許可が必要だったり、複雑な官僚手続きを経なければ正式な書類を取得できない地域において、革命的な変化をもたらす。

ビットコインのプライバシー機能は、特に危険な状況にある女性にとって極めて重要だ。世界の多くの地域では経済的虐待が横行しており、女性が自分の資産を独立して管理できないケースが多くみられる。ビットコインを使えば、女性は誰にも知られずに貯蓄を築くことができ、資産を没収される恐れもなくなるだろう。これにより、女性とその子どもたちにとって必要不可欠なセーフティネットをつくることが可能になる。また、ビットコインは海外送金の分野でも大きな影響を与えている。多くの発展途上国の女性は海外で働く家族からの送金に依存している。しかし、従来の送金サービスは手数料が高く、受け取りのために指定された場所へ特定の時間帯に出向かなければならない。ビットコインを利用すれば、こうした送金をほぼ瞬時に、しかも圧倒的に安い手数料で受け取ることができる。これは、女性が直接安全に資金を手にする手段を得ることを意味する。

ビットコインのもっとも革命的な特性のひとつが、セルフカストディ(自己管理)の概念だ。これは、個人が第三者に依存せず、直接自分の資産にアクセスできることを意味する。セルフカストディはプライバシーの保護にもつながり、世界中どこにいても自分の資産を自由に管理することができる。さらに、ビットコインは発行量が限られているため価値が維持されやすく、ハイパーインフレーションの影響を受けにくいという特長もある。このグローバルなアクセス性と価値の保有という、ふたつの要素が組み合わさることで、ビットコインの変革力は計り知れないものになる。

インターネットが情報の民主化を実現したように、ビットコインは金融において同じ役割を果たすだろう。ビットコインのシステムでは、性別や社会的立場といった不変の属性が資産へのアクセスや利用を制限する要因にはならない。つまり、ビットコインが普及すれば、これまで資産へのアクセスを制限してきた社会的慣習も次第に衰退していくことになるだろう。セルフカストディの概念は、既存の巨大金融機関の支配力を弱め、現状維持を望む旧態依然としたシステムを打破する力をもっている。これは、単に金融の変革ではなく、人々の力を取り戻す運動でもある。特に、経済的自立と平等を求め続けてきた女性にとっては、画期的な変化をもたらす可能性がある。セルフカストディとは、人々の手に力を取り戻すことを意味する。そして、女性が経済的自立を達成する手段となり、最終的にはすべての人にとってよりよい世界をつくることにつながるのだ。


本記事はGhaffar Hussainによる寄稿です。記事内に述べられた意見は、完全に筆者個人のものであり、BTC IncやBitcoin Magazineの見解を必ずしも反映するものではありません。

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