ビットコインは今年、他の「リスクオン」資産に対して劣後してきた。過去のパターンに従うなら、10月までに3万8,000ドルまで下落する可能性がある。
NYDIGの新たなレポートによるもので、足元の低迷はリスク選好の変化ではなく供給構造によるものだとしている。
ビットコインの価格はこれまでハイテク株と連動して動いてきたが、2026年はこれまでと異なる展開になっている。AI関連株が上昇する一方で、暗号資産市場は大きく下落した。ビットコインは直近で6万4,809ドルで推移し、年初来で30%近く下落、10月に付けた過去最高値12万6,080ドルからは50%近く低い水準にある。
「ビットコインの2025〜2026年のドローダウンは、4年サイクルというナラティブを再び焦点に浮上させている。値動きの経路がそれらのドローダウンと正確に一致しているわけではないものの、タイミングと構造が2014年、2018年、2022年という過去のリセット局面にますます似てきているためだ」とレポートは記している。
NYDIGは、ビットコインの年初来のパフォーマンスが最も悪く、米国債、銀、スイスフランなどの通貨に対しても劣後していると指摘した。
さらに、ビットコインの値動きが2022年の弱気相場のような過去のドローダウンと同様の軌跡をたどるとすれば、「3万8,000〜3万9,000ドル付近のサイクル安値」もありうるとした。
明るい材料もある。2025年はビットコインにとって過去最もボラティリティの低い年となり、今年のドローダウンは過去の弱気相場よりも浅いものにとどまるとの見方を示すアナリストもいる。
ビットコインは「デジタルゴールド」なのか
NYDIGはまた、2026年第2四半期にビットコインと金のローリング相関が上昇し、両資産がともに売られたと指摘した。
ビットコインは過去にもこの貴金属と相関してきた経緯があり、ビットコイン支持者はビットコインを「デジタルゴールド」と呼んできた。
ただし、昨年のビットコインは米国株、とりわけハイテク株との相関がより強かった。
NYDIGは、2026年第2四半期には他のコモディティも売られ、いわゆる通貨価値の希薄化を見込む取引が勢いを失ったとも指摘した。2025年のトレーダーたちは、ドルをはじめとする法定通貨の価値下落に対するヘッジとして、この「通貨価値の希薄化を見込む取引」を有力な手法として語っていた。
ビットワイズは先週のレポートで、ビットコインは2026年第2四半期を前回の弱気相場以来で最も深く長い調整局面のなかで終えたものの、規制当局による暗号資産に友好的な法整備を背景に、早期回復に向けたファンダメンタルズは整っていると述べた。
NYDIGはさらに、市場構造法案であるCLARITY法案の成立が「デジタル資産業界にとって最も重要な今後の触媒だ」としている。
「ビットコインにとって、CLARITY法案が価格に直接与える影響はアルトコインや暗号資産関連株ほど大きくはないが、投資上の含意は依然として重要だ。米国の市場構造の枠組みが明確になれば、業界全体が恩恵を受けるからだ」と同レポートは記している。