8月18日、日本のメタプラネット社は、米国の完全子会社であるMetaplanet Holdings社を通じて、Nasdaq上場のSuper League Enterprise社(SLE)へ2100 BTCおよび現金250万ドルを拠出する出資契約を締結したと発表した。その対価として、メタプラネットは一株当たり3ドルでSuper Leagueの普通株式4485万9400株のほか、優先株式およびワラントを取得する。投資総額は約1億3460万ドル。本取引のクロージング時に、Super Leagueは商号を「Superplanet, Inc.」に、ティッカーを「SUPA」に変更し、メタプラネットの連結子会社となる。メタプラネットはSuperplanet社の発行済普通株式の約95.7%(発行済プリファンド・ワラントの行使を織り込んだ場合は約93.6%)を保有する見通しだ。
両社は、本取引がNasdaq上場の事業会社であるSuper Leagueに対する、新規発行証券の第三者割当を通じて行なう戦略的投資であり、リバース・テイクオーバーやSPAC取引ではないと説明している。Super LeagueはNasdaq上場を継続し、既存のゲーミング・メディア事業と並行して、ビットコイン・トレジャリー事業を新たに始める方針だという。
米国における「ビットコイン・トレジャリー・プラットフォーム」構想
開示資料によると、Superplanetは、米国の投資家にビットコイン・トレジャリーへの新たな投資手段を提供することを目的としているという。本取引のクロージング時点で2100 BTCを保有することとなり(8月18日時点のメタプラネットの総保有量4万3000 BTCの約4.9%に相当)、メタプラネットの支援の下でビットコイン・トレジャリー戦略を推進し、収益事業を展開するNasdaq上場企業となる。Superplanetは米国で、メタプラネットは日本で、それぞれ資本を調達。両社は連結グループとして、世界を代表するふたつの資本市場を通じて、ビットコインの長期的な蓄積に必要な資金を調達してゆく方針だ。
米国市場での資金調達計画
SuperplanetはNasdaq上場企業として米国資本市場で資金を調達する。調達手段としては、永久優先株式など、普通株式数を増加させることなく資本調達が可能な証券の発行を検討するとしている。これにより、Superplanetの普通株式一株当たりのビットコイン量の増加につながることも期待される。こうした資本調達は、メタプラネットの普通株一株当たりに帰属するビットコイン保有量においても増加につながることが期待されるという。グループ内に拠出されたビットコインがグループ外に流出することはなく、Superplanetが保有するビットコインはメタプラネットの財務諸表に連結される。
両社は永久優先株式について、満期や返済予定のない恒久的な資本であり、非転換型として設計することで、普通株主の長期的な希薄化を抑制しながら資本を調達できるとしている。また、ビットコイン・トレジャリー企業が発行する優先株式には、米国においてすでに一定規模の市場が形成されているとの見方を示している。
Superplanetは、メタプラネット・グループのバランスシート、資本市場における実績、並びに資本配分・ ビットコイン財務管理・ビットコインを活用したインカム創出戦略を通じて培った運営ノウハウを活用し事業を展開する予定だ。これにより、日本と米国にそれぞれひとつの上場ビットコイン・トレジャリー・プラットフォームを有する連結グループが形成されることになる。各プラットフォームは、それぞれ独自の投資家基盤と資本調達手段を有する一方、グループ全体で一体的に管理するビットコイン・ポジションを拡大してゆく戦略だ。
クロージングは2026年第4四半期を予定
なお本取引の実行には、Super League株主の承認、Nasdaqへの所要の届出、日米で適用される規制上の手続を含む通常のクロージング条件の充足が必要で、クロージングは2026年第4四半期の見込みとされている。将来の優先株式発行についても、実施の有無、時期、規模、条件は決定していない。ワラントの行使と劣後流動性支援優先株式の引受けは、いずれもMetaplanet Holdingsの裁量に委ねられており、現時点では決定していない。
今回の発表に際して、メタプラネットの代表執行役CEOであるサイモン・ゲロヴィッチ氏は、「私たちは日本から世界最大級のビットコイン・トレジャリーを築き上げてきた。Superplanetは、世界でもっとも厚みのある資本市場のひとつを有する米国で、私たちの事業を展開するための基盤となる。 私たち自身のビットコインを拠出し、株式をロックアップするとともに、バランスシートと専門知識をもってSuper Leagueを支えてゆく。これにより、日本と米国のふたつの上場プラットフォームを通じて、連結ベースで一体的にビットコイン・ポジションを拡大してゆく」と語っている。
編集注:「BITCOIN MAGAZINE JAPAN」は、メタプラネットグループが運営しています。本記事は同社の公表資料に基づき、取引内容と公表された事業方針を整理したものです。