Bitcoin Magazine Japan
SECは、CLARITY法案が頓挫するなかでもトークン化株式の取引を承認

SECは、CLARITY法案が頓挫するなかでもトークン化株式の取引を承認

ByMatthew Di Salvo

長らく待ち望まれてきたCLARITY法案の成立を米国の議員たちが阻んでいる状況にあっても、証券取引委員会などの規制当局は暗号資産に関する規制整備を前に進めている。

米証券取引委員会(SEC)はトークン化された株式の取引を承認した。これは、CLARITY法案の進展が見られないにもかかわらず、同委員会が規制整備を推進していくことを示す動きだ。

9月17日(米国時間)、ウォール街を管轄する主要な規制当局であるSECは、トークン化された株式の取引を可能にするプラットフォームに対して、5年間の規制適用除外を認めると発表した。大手暗号資産企業はこうした資産をブロックチェーン上に取り込むことを長年望んできた。

米上院の議員たちは9月15日、手続き上の採決でCLARITY法案を阻止した。規制当局は採決に先立ち、この画期的な法案が成立するかどうかにかかわらず、暗号資産業界の規制に着手すると表明していた。

「多くの人々がたゆまぬ努力を重ねたにもかかわらず、議会はCLARITY法案を前に進めることができなかった」と、SECのポール・アトキンス委員長は声明で述べ、こう続けた。

「SECは本日、法令によって与えられた権限の範囲内で、特定のトークン化株式のオンチェーン取引を促進することにより、米国の資本市場をデジタル時代へと移行させるための重要な一歩を踏み出す」

さらに、SECの取引・市場部門のディレクターであるジェイミー・セルウェイ氏は、「TSV(トークン化証券)上でのオンチェーンによる流通市場取引に対する適用除外措置、いわゆる『イノベーション免除』が今回承認されたことは、トークン化された証券に米国の資本市場を開放するという、本委員会の取り組みにおける重要な節目となる」と付け加えた。

SECの今回の動きは、主要な暗号資産関連法案の審議が停滞するなかでも、規制当局が取り組みを推し進めている最新の事例となる。9月16日には、米商品先物取引委員会(CFTC)のマイク・セリグ委員長も、CLARITY法案が阻止されたにもかかわらず、同委員会がもつ権限を行使して暗号資産関連法制の整備を進めると述べている。

CLARITY法案は、規制当局間の監督権限を正式に区分し、どのデジタル資産が証券、コモディティ(商品)、あるいはステーブルコインに該当するのかを明確に区別することを目的としている。

先月、ドナルド・トランプ大統領は議員らに法案を成立させるよう促した。しかし、上院議員の大半は、デジタル資産業界が長年求めてきたこの法案を前進させることに反対票を投じ、採決結果は賛成49票、反対50票となった。

共和党はここ数カ月にわたり、民主党が意図的に法案の成立を妨害していると非難してきた。また、一部の議員は、トランプ・ファミリーが暗号資産関連事業から利益を得ていることを問題視していた。ちなみに、トランプ大統領とホワイトハウスは、利益相反があるとの指摘をいっさい否定している。

RELATED ARTICLES