ハードウェアウォレットメーカーのTrezor社は、顧客データを流出させるデータ侵害が発生したと発表した。
8月13日木曜日、同社はX(旧Twitter)の投稿で、米国、英国、スウェーデン、コロンビア、ブラジル、イタリア、ポルトガルの顧客のうち、8月8日の90日前から注文を受けた1万3689人が影響を受けたと述べた。
We have some difficult news to share. Unfortunately, one of our shipping providers has experienced a data breach that exposed sensitive order data. This affects new customers in the US, UK, Sweden, Colombia, Brazil, Italy, and Portugal who received an order within the 90 days…
— Trezor (@Trezor) August 13, 2026
「当社のシステムとデバイスは引き続き安全ですが、影響を受けたお客さまはフィッシング攻撃の増加に見舞われる可能性があります。コミュニティの皆さま、および影響を受けた方々に深くお詫び申し上げます」と、チェコ共和国のプラハに本社を置く同社は説明した。
Trezorによると、1万1742人の顧客の氏名、メールアドレス、電話番号、配送先住所が漏洩した。さらに別の1947人の顧客については、氏名、居住都市、メールアドレスのみが流出したという。
Trezorの親会社であるSatoshiLabs社は「Bitcoin Magazine」に宛てた電子メールで、同社のフルフィルメント(注文処理・配送)委託先企業であるShipMonk社が「顧客データを含むシステムへの不正アクセス」を受けたと明かした。
さらに、「詐欺師は流出した情報を悪用して、ニセのメールを送信したり、ニセの電話をかけたり、詐欺的な手紙を送付したり、銀行、暗号資産取引所、さらにはTrezorになりすましたりする可能性がある」と、ユーザーに向けて注意を促した。
SatoshiLabsは、本件について引き続き調査を行なっていると説明した。
Trezorは、もっとも人気のあるビットコイン・ハードウェアウォレットのソリューションのひとつであり、その他の暗号資産の保管にも対応している。
これまでにも、ビットコイナーの個人情報はサイバー犯罪者の標的となってきた。2020年には、人気のハードウェアウォレットメーカーであるLedger社のeコマースおよびマーケティング用データベースに、権限のない第三者が不正アクセスし、100万件以上のメールアドレスと約1万人の顧客の個人連絡先情報が流出した。
そして今年初めには、Ledgerの決済パートナーであるGlobal-e社から、同社のクラウドシステムで発生したデータ侵害によって機密性の高い顧客データが漏洩したというメールを受け取ったと、顧客が報告している。
ビットコイン・コミュニティは、ハッカーがカナダ企業のCoinkite社の人気製品であるColdcardを標的にした事件の衝撃から、いまだ立ち直っていない。
7月末、ハッカーたちは人気のハードウェアウォレットのColdcardから1億1100万ドル相当のビットコインを盗み出し始めた。捜査が進むにつれて、盗まれた金額はさらに増える可能性があり、一部では実際の被害金額は1億3000万ドルを超えるとの推計もある。
その後も盗難は続き、ハッカーが最新鋭デバイスからデジタル通貨を抜き取り続けるなか、ビットコイナーやCoinkiteは、ユーザーに対して資金を移動するよう呼びかけている。