米国証券取引委員会(SEC)は、暗号資産の発行に関する独自の規制枠組みを提案し、重要な法案の成立が停滞するなかでも、規制整備を推進する姿勢を示している。
8月18日(米国時間)、規制当局は「Regulation Crypto Assets(暗号資産規則)」を発表した。これは暗号資産に特化した制度であり、SECによれば、トークン発行者が証券法に抵触することなく米国で資金を調達できるようにするものだ。
18日に公表されたこの提案では、「1933年証券法」に基づく登録義務についてふたつの免除規定が設けられている。ひとつは、発行者が4年間で最大500万ドル相当の暗号資産による資金調達を行なえる一度限りの免除規定だ。もうひとつは、12カ月間で最大7500万ドルまでの資金調達を認めるものだ。ただし、後者には財務諸表の提出や継続的な報告義務が伴う。いずれの場合も、発行者に対して、ナラティヴ・ディスクロージャー(事業内容やそのリスクについて投資家向けに説明する開示資料)の提示を義務付けている。
また、この規則案には条件付きのセーフハーバー条項も含まれている。発行者が約束していた経営・管理業務を完了するか、あるいは恒久的に放棄した場合、そのトークンはもはや投資契約の対象とはみなされなくなり、「証券」の定義から外れることになる。
JUST IN: 🇺🇸 SEC proposes new “Regulation Crypto Assets” rules to create a framework for investment contracts involving crypto assets 👀 pic.twitter.com/AoMGh4Sx0I
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) August 18, 2026
SECのポール・アトキンス委員長はこの提案について、「暗号資産市場におけるイノヴェーションを国内に呼び戻す」ための新たな一歩であり、「議会が持続的な規制枠組みの確立に取り組む」なかで、起業家に資本を調達するための明確な道筋を示すものだと述べた。
だが、その規制枠組みの整備はなかなか進展しない。暗号資産推進派の議員たちは、議会が8月の休会に入る前にCLARITY法案を可決させたいと考えていたが、民主党が最新の法案に難色を示したため、採決は9月にずれ込んだ。シンシア・ルミス上院議員をはじめとする共和党上院議員は、一部の議員が意図的に法案の成立を妨げていると非難した。
規制当局は待ってはくれない。米国商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長は、CLARITY法案が成立するかどうかにかかわらず、規則制定の手続きを進めると述べており、現政権の任期が終了するまでに規則を最終決定することを目指している。
今回の提案は、証券法が暗号資産にどのように適用されるかについて、SECが3月に示した解釈を土台としている。提案に関する意見公募期間は、連邦官報への掲載後60日間となる。