今週、米国はイランへの圧力を強め、同国に対する新たな経済制裁措置の一環として、制裁を回避するためにイランが利用している暗号資産関連の手法をさらに標的とした。
米国財務省は8月24日(米国時間)の発表で、イランのデジタル資産セクターを、これまで同国の石油、銀行、金属産業に対して長年適用してきたものと同じ制裁措置の対象にしたと述べた。
.@SecScottBessent: “This is a sustained campaign to collapse every last option for Iran. Let there be no ambiguity as to the position of the United States: an economic engagement of any kind with this murderous regime will expose those responsible to the full reach of American… pic.twitter.com/tlx2gcNs1d
— Treasury Department (@USTreasury) August 24, 2026
この措置は、イラン・イスラム共和国に対する「オペレーション・エコノミック・アウトキャスト(経済的追放作戦)」の一環であり、「経済版Dデイ」とも呼ばれるこの作戦において今回が初めての制裁措置となる。また、世界中の暗号資産関連企業にとっては、規制・制裁の対象となるリスクが大幅に高まることを意味する。
今回の新たな措置により、米国財務省外国資産管理室(OFAC)は、所在地を問わず、あらゆる人物を制裁対象に指定できるようになった。
「イラン政権は、制裁回避の手段として暗号資産をますます活用するようになっており、イスラム革命防衛隊(IRGC)やイラン政権の内部関係者に関連する取引を支援している」と、OFACは声明で指摘した。
イランのデジタル資産セクターを支援する取引を意図的に促進する海外の取引所、店頭(OTC)取引デスク、決済処理業者、インフラプロバイダーは、いまや自らも制裁対象として指定されるリスクに晒されており、通常、それに伴って生じる米国の金融システムへのアクセス喪失にも直面することになる。
OFACはまた、イラン政権のために米国の重要インフラへのハッキングを行なったとされる、情報・安全保障省(MOIS)内のグループのメンバーを制裁対象に指定し、彼らのウォレットアドレスを公表した。
グループの共同リーダーであるBehzad Mesri(ベフザード・メスリ)氏と、メンバーの Keyvan Fayyaz Ghareh Blagh(ケイヴァン・ファイヤズ・ガレ・ブラグ)氏、 Arman Kahzadian(アルマン・カフジャディアン)氏は、それぞれビットコインやその他の暗号資産のアドレスを保有しており、それらが米財務省の制裁対象リストに追加された。この3人は、より大規模な情報機関であるMOISの部隊に所属しており、この部隊はデータ窃盗や企業・政府機関への侵入を通じて、米国の標的に対する攻撃を続けてきた。
イランが同国の海運会社向けにビットコインを裏付けとした保険サービスを開始したと、ブルームバーグが最初に報じたのは5月のことだ。
7月には米国が、イラン政権に関連する暗号資産、主にステーブルコインであるTetherを凍結したと発表した。
TetherのUSDTのようなステーブルコインは、その資産を発行する企業によって凍結することができる。しかし、ビットコインは分散型であり、単一の発行体が存在しないため、凍結することはない。