ブラックロック社のiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)は、今後10年以内に世界最大のETFになる――。ストラテジーの会長であるマイケル・セイラー氏は、ニューヨークで開催された「ビットコイン・スタンダード・コーポレーションズ・インベスター・デイ」においてこう予測した。この大胆な予想は、米国のビットコイン現物ETFが4月24日木曜日に4億4200万ドルの純資金流入を記録し、ビットコイン価格が9万5000ドルを突破したタイミングで発表されたものだ。
現在、IBITは542億ドル規模の資産を運用している。世界最大規模となるには、ヴァンガード社のS&P500 ETF(VOO/約5735億ドル)を上回る必要がある。ブラックロックのビットコインETFは目覚ましい成長を示しており、わずか3日間で11億6000万ドル相当のビットコインを購入した。具体的には、4月22日に1億9350万ドル、23日に6億4320万ドル、24日に3億2730万ドルを投資している。
先日のプレゼンテーションでセイラー氏は、「IBITは10年以内に世界最大のETFになるだろう」と語った。IBITはすでに異例のスピードで成長を遂げており、今年1月のローンチからわずか7週間で運用資産100億ドルに到達した。これはETF史上最速の成長記録だ。
JUST IN: Michael Saylor predicts BlackRock’s spot #Bitcoin ETF will be “the biggest ETF in the world in ten years.” pic.twitter.com/uiHeth9Hli
— Bitcoin Magazine (@BitcoinMagazine) April 24, 2025
「ブルームバーグ」のETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏も、IBITが世界最大のETFになる可能性を認めつつ、実現には極めて特別な状況が必要であると強調。「IBITがVOOを追い越すためには、VOO以上の資金流入を続ける必要がある。しかし、現状では一日あたり10億ドル超、できれば30億〜40億ドル規模の流入が必要だ」と指摘している。
ETFへの関心の高まりは、ビットコイン価格が9万5000ドルを突破したこととも重なっている。この背景には、ドナルド・トランプ大統領による対中関税引き下げ示唆、新たに就任したSEC(米国証券取引委員会)委員長ポール・アトキンス氏の暗号資産に対する前向きな姿勢、2025年半ばに見込まれるFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測といった複数の要因がある。
米国のビットコイン現物ETFは1月のローンチ以来、累計370億ドル超の純資金流入を記録、運用資産の合計は1000億ドルを超えている。なかでもIBITは抜群の成績を収めており、最近ではetf.comアワードで「ベスト・ニューETF賞」を受賞した。
本稿の執筆時点で、ビットコインは重要な心理的節目を上回る水準を維持している。機関投資家によるETFを通じた資金流入が続くなか、ブラックロックの積極的なビットコイン買い増し戦略は、資産クラスとしてのビットコインの信頼感の高まりを物語っている。